ASEAN関連外相会議、米国は25億ドルの投資表明、中国とはエネルギー協力
(ASEAN、米国、中国、マレーシア、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、東ティモール)
ジャカルタ発
2026年07月30日
米国のマルコ・ルビオ国務長官は7月22日、フィリピンのマニラで開かれたASEAN・米国ポスト閣僚会議に出席し、ASEANに対する米国政府の戦略投資として、25億ドルの戦略投資を実施すると表明した(7月22日付、米国国務省
)。ルビオ長官は、ASEANを米国が地域に関与するための「主要な枠組み」と位置付け、ASEANの発展は米国の国益にも合致すると強調した。
同長官は、米国国際開発金融公社(DFC)が、航空インフラ、エネルギー安全保障、安全なサプライチェーンを対象とする15億ドルの新規戦略投資を承認したと述べた。エネルギー分野では、液化天然ガス(LNG)市場の開発、米国の送電網技術の導入、ASEAN電力網(APG)への支援、安全で責任ある民生用原子力利用に向けた体制整備、域内エネルギーインフラや重要鉱物供給網への投資を進める方針を示した。
中国とは域内の電力網の相互接続などで連携
同日開催されたASEAN・中国外相会議では、中東情勢の域内への影響とエネルギー協力に関する共同声明を採択した(7月23日付、ASEAN事務局
)。ASEANと中国は、域内の電力網の相互接続、エネルギー供給網の整備、クリーンエネルギー(再生可能エネルギー含む)、エネルギー技術全般、民生用原子力などで協力を強化する。政策情報の交換や協力枠組みの設置を検討し、中国ASEAN投資協力基金などを含む官民資金の活用も掲げた。
一連の会合では、中東情勢に伴うエネルギー価格の上昇や供給網の混乱、ホルムズ海峡の航行リスクが主要な論点になった。第59回ASEAN外相会議の共同コミュニケ
では、中東情勢がエネルギー・食料価格、貿易、供給網、金融環境に及ぼす影響に懸念を示し、同海峡における、安全で継続的な航行の回復を求めた。米中双方がエネルギー安全保障や供給網の強化をASEANとの重点協力分野に掲げており、今後の協力の具体化が注目される。
(大滝泰史、ティアラ・ダルマシャンティ)
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