香港ブックフェアと同時開催のスポーツ・レジャーエキスポで、日本の「体験型」消費や地方観光をPR

(香港、日本)

香港発

2026年07月23日

香港貿易発展局(HKTDC)が主催する第36回「香港ブックフェア」が7月15~21日、香港会議展覧センターで開催された。世界30カ国・地域から約770の企業・団体が参加する香港最大級の消費者向けイベントだ。同フェアと同時開催された「香港スポーツ・レジャーエキスポ」会場内の観光エリアに、日本の自治体・企業など計19社・団体が出展した。

うち地方自治体ブースでは、各県とも訪日観光客の獲得に向け観光資源や特産品などをPR。ブースへの集客やSNSフォロワーの獲得に向け、「カプセルトイ」(栃木県)や「キーホルダープレゼント」(鹿児島県)、「輪投げ」(広島県世羅町)などの来場者参加型の企画を取り入れる工夫も目立った。広島県世羅町は、町内で一棟貸しのログハウス(貸別荘)を運営する「Setouchi Retreats Sera Highlands(せとうちリトリート世羅高原)」と共同出展。西日本最大級の花観光エリアである点や、広島空港からレンタカーなどで約30分というアクセスの良さを訴求し、訪日観光客の誘致や宿泊客の獲得を図った。

日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)は、前年から規模を拡大して2年連続で出展した。マーケティング部の吉竹優氏は、「短期的にはスタジアムへの訪日観戦客数の増加と香港域内におけるJリーググッズの販売拡大が目的。中長期的には、香港でのパートナー企業の獲得や放映権販売を通じたファンベースの拡大を図っていきたい」と今後の展望を語った。隣接して出展した横浜F・マリノスによると、日本で開催される同クラブの試合について、1試合当たりの海外からの観戦客は約200人、そのうち香港からの来場者が最多だという。

日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2025年の香港からの訪日客数は251万7,300人を記録。香港の総人口(約751万800人)の約3人に1人に相当する規模となっている。さらに、そのうち9割以上がリピーターとされており、訪日客の関心は一般的な観光地巡りから、よりニッチな地方探訪や体験型消費へと移行していると指摘される。日本企業にとっては、こうした観光客の日本での消費や体験に加え、帰国後の「タビアト(旅後)消費」へとつなげる取り組みが以前から重視されてきた。成熟した香港市場の消費者を継続的に取り込むためには、こうした多角的なアプローチが今後も鍵となりそうだ。

写真 日本の地方自治体による出展の様子(ジェトロ撮影)

日本の地方自治体による出展の様子(ジェトロ撮影)

写真 日本プロサッカーリーグのブースの様子(ジェトロ撮影)

日本プロサッカーリーグのブースの様子(ジェトロ撮影)

(米川拓也)

(香港、日本)

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