カンボジア日本人商工会がフナン・テチョ運河の建設現場を視察、2028年完成目標は変わらず
(カンボジア、ASEAN、日本)
プノンペン発
2026年07月21日
カンボジア日本人商工会(JBAC)は7月7日、プノンペン港およびフナン・テチョ運河の建設現場を視察した。
プノンペン港は、メコン川沿いに位置するカンボジア最大級の内陸港だ。港を運営する国営企業プノンペン自治港(PPAP)は、コンテナターミナルLM17を中心に、メコン川やトンレサップ川沿いでコンテナや多目的ターミナルなど計7カ所の港湾施設を運営している。同港は、ベトナム南部の港湾とカンボジア内陸部を結ぶ水上物流の要衝となっている。
コンテナターミナルLM17視察の様子(JBAC提供)
フナン・テチョ運河は、プノンペン近郊から南部ケップ州、カンポット州を経て、タイ湾に至る運河として計画されている。ベトナムを経由する海上輸送への依存度を低減するとともに、輸送の効率化を目指す国家戦略プロジェクトに位置付けられており、PPAPも同プロジェクトに出資している。
PPAPの事業運営部門のヘイ・パニン(Hei Phanin)副本部長は、同運河について、2028年の完成を目指していると説明した。完成目標は、スン・チャントール副首相が2024年に示した計画から変更されてない(2024年5月28日記事参照)。一方、今回視察した建設予定地では、工事が進展している様子は確認できなかった。2028年完成の目標に向けた今後の進捗が注目される。
メコン川本流から分岐しバサック川へと向かう運河の建設予定地(ジェトロ撮影)
PPAPは、貨物量の将来的な増加を見据えて、港湾インフラ整備を進めている。PPAPによると、主力コンテナターミナルであるLM17の年間取扱能力は、2025年の70万TEU(注)から2027年には120万TEUへ拡大する見通し。
現在、カンボジアの国際コンテナ貨物の多くは、ベトナムのカトライ港やカイメップ港を経由して輸送されている。PPAPは、特別経済区(SEZ)の開発、コメ加工施設や冷凍施設などターミナルの整備、河川航路の水深確保を進めている。フナン・テチョ運河の建設計画を含め、今後のカンボジアの物流インフラ整備の行方が注目される。
(注)長さ20フィート(約6.1メートル)、幅8フィート(約2.44メートル)、高さ8.5フィート(約2.59メートル)の標準コンテナ1本分を1単位として数える、コンテナ貨物の国際的な単位。
(高森俊輔)
(カンボジア、ASEAN、日本)
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