JCC、2026年上期景気動向調査を公表、中東情勢の影響から業況感は悪化の見通し

(タイ)

バンコク発

2026年07月22日

バンコク日本人商工会議所(JCC)が6月30日に公表した「2026年上期タイ国日系企業景気動向調査」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、在タイ日系企業の業況感DI(注)は、2025年下期の実績が0、見通しとなる2026年上期はマイナス6、2026年下期がマイナス7となった。DIの推移をみると、2024年上期のマイナス21を底に回復基調にあったが、中東情勢の悪化を受け2026年上期、下期ともに業況感は悪化の見通しが示された(添付資料図参照)。

2026年上期の業況感は、半導体関係の需要や設備投資が旺盛である一方、中東情勢の悪化による原材料や輸送コストの高騰などから、全体ではマイナス6と、前期(2025年下期)から悪化する見通しとなった。

業種別では、製造業が前期の3からマイナス7となった。個別の業種では、一般機械では「半導体市場向けの製品の受注が増加してきた」といったコメントがある一方、繊維では「中東情勢の影響を受け、原材料価格や輸送費が増加している」といった声もあった。さらに、輸送用機械では、中東情勢の影響から自動車の出荷減少や国内競争の激化による生産減少なども指摘され、業況感はマイナスに転じた。

非製造業は、前期のマイナス5からマイナス6へとやや悪化した。業種別では、商社で「AI(人工知能)向け半導体など電気・電子関連の需要が増加している」との声があった一方、金融・保険業では、「中東情勢の影響により貸し出しが低下した」との指摘や、建設・土木では、「中東情勢の影響を受けた資材価格の高騰などから需要が縮小した」とのコメントもあり、マイナス幅はやや拡大した。

2026年下期については、データセンター関連の受注が増加するものの、国内景気の低迷や中東情勢の影響によるコスト増加などが懸念されることから、マイナス7と悪化する見込みだ。

(注)業況感DI(Diffusion Index)は、業況が「上向いた」と回答した企業の割合から、「悪化した」と回答した企業の割合を差し引いた値がプラスの場合、前期に比べて業況が改善している企業が悪化している企業よりも多いことを示している。値がマイナスの場合は、前期に比べて業況が悪化している企業の方が多いことを示している。

(野田芳美)

(タイ)

ビジネス短信 61054367d7e633ba