ウクライナ、ナフトガスCEOのコレツキー氏が首相に就任、新内閣が発足

(ウクライナ)

キーウ発

2026年07月23日

ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は7月12日、ユリア・スビリデンコ氏を首相職から解任するとともに、内閣を刷新する方針を発表した。これを受け、ウクライナ最高会議(国会)は14日、スビリデンコ氏の辞任を承認し、16日にゼレンスキー大統領が指名したセルヒー・コレツキー氏を新首相に任命した。

コレツキー新首相は、2025年5月から国営エネルギー企業ナフトガスの最高経営責任者(CEO)を務め、冬期間のロシアによるエネルギーインフラ攻撃激化の中、ガス・熱供給の確保、供給網の多角化などに尽力した。同氏は首相就任に際する国会演説で、軍の支援と防衛産業の拡大、冬への備えを最優先課題に掲げ、国防、経済開発、欧州統合を推進する内閣とすることを説明した。

最高会議は7月16日、コレツキー首相による新内閣人事案を承認した。主要閣僚は次のとおり(かっこ内は前職)。

  • 第1副首相兼エネルギー相:デニス・シュミハリ(再任)
  • 副首相(欧州、欧州大西洋統合担当):フセボロド・チェンツォフ(駐EUウクライナ代表)
  • 農業政策・食料相:タラス・ビソツキー(経済・環境・農業省次官)
  • 復興・インフラ・運輸相:ミコラ・カラシニク氏(キーウ州知事)
  • 経済・環境相:オレクサンドル・クラフチェンコ氏(マッキンゼー・アンド・カンパニー・ウクライナのマネージングパートナー)
  • 財務相:セルヒー・マルチェンコ氏(再任)
  • 法相:デニス・マスロフ氏(最高会議法務政策委員長)

国防相と外相の人事は大統領の提案に対して最高会議が任命するが、同会議は休会に入り、8月18日に予定される次回本会議まで持ち越された。新内閣は7月17日、ゼレンスキー大統領との合意に基づき、国防相代行にエウヘニー・フマラ保​安局(SBU)長官代行、外相代行にアンドリー・シビハ外相を任命した。

ビソツキー氏が大臣に任命された農業政策・食料省は2025年7月、当時の経済省、環境保護・天然資源省と統合され、経済・環境・農業省となったが、再度独立した省となった。ウクライナ農業連盟のパブロ・コバル事務局長によれば、農業政策・食料省の復活はEU加盟交渉を効果的に進めるとともに、農業分野の中長期的な発展戦略を策定するために必要な措置であると説明している(「インターファクス・ウクライナ」7月17日)。

なお、前内閣で2026年1月から国防相を務め、ドローンやAI(人工知能)・デジタル技術の軍事活用や防衛品の調達改革などを推進したミハイロ・フェドロフ氏の解任に対して、ウクライナでは大規模な抗議集会が開かれている。同氏は7月16日の記者会見で、敵に勝つためにはオレクサンドル・シルスキー軍総司令官とアンドリー・フナトフ参謀総長の更迭を含む抜本的な人事決定が必要であると、ゼレンスキー大統領に提案したことを明らかにした(「キーウ・インディペンデント」6月16日)

(ダリア・カラペトロバ)

(ウクライナ)

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