6月の米消費者物価指数は伸び鈍化、エネルギー価格の下落が全体を押し下げ
(米国)
ニューヨーク発
2026年07月22日
米国労働省が7月14日に発表した2026年6月の消費者物価指数(CPI)
は前年同月比3.5%上昇(前月4.2%上昇)、前月比0.4%の下落(前月0.5%上昇)となり、市場予想(前年同月比:3.8%)を下回った。総合指数の前月比の下落率は、2020年4月(0.8%の下落)以来の水準で、インフレの加速傾向に、一時的な歯止めがかかったかたちだ。変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数も、前年同月比2.6%上昇(前月2.9%上昇)、前月比0.0%で、前月の0.2%の上昇から減速した(添付資料図1、表参照)。
品目別で前月比をみると、これまでインフレを牽引していたエネルギー価格が5.7%減(前月は3.9%増)となり、全体の押し下げ要因となった。中でも、ガソリン価格は9.7%減(前月7.0%増)と大幅に下落した。米国・イラン間の衝突の一時的な停戦により、原油市場の緊張が緩和したことが背景にある。また、食料品価格の上昇は0.2%増と、前月並み(0.2%増)の緩やかな伸びにとどまった。肉類や卵などの食費は4.3%増だったものの、外食費は0.2%増(前月0.3%増)と前月から伸びが縮小したほか、果物・野菜類が下落し、食費の伸びを相殺したことで、食品全体は前月と同水準に落ち着いた。
これらを除いたコア指数では、財は前月比0.1%減(前月0.1%減)と2カ月連続の下落となった。衣料品(0.6%減)や中古車(0.2%減)の下落が影響した。一方で、これまで高止まりが続いていたサービス分野の住居費は前月比0.1%増(前月0.3%増)と減速し、2021年1月以来の低い伸びにとどまった。また、自動車保険料のさらなる下落や医療費のマイナス転換など、広範なサービス項目で減速が確認された。
前年同月比ベースでみても、これまで全体のインフレ率を押し上げていたエネルギー価格の寄与度が縮小したことが、総合指数の減速を牽引する主因となった(添付資料表、図2参照)。この結果、総合CPIは前年同月比3.5%上昇(前月4.2%上昇)と、5カ月ぶりに伸びが鈍化した。
今回のCPIの減速を受け、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の金利先物価格から政策金利の利下げ・利上げ確率を算出する「フェドウォッチ」では、次回会合での金利据え置き確率を86%と予想した。米金融アドバイザリー企業LPLフィナンシャルのジェフリー・ローチ氏も、コア指数の落ち着きから、目先の追加の利上げのリスクは後退したと分析する。ただし、原油相場などのエネルギーショックが他の品目へ波及する懸念も根強く、インフレの先行きは依然として見極めが必要な転換点にあると指摘した(「CBSニュース」7月14日)。
(樫葉さくら)
(米国)
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