オーストラリア、インドと防衛・エネルギー・サイバーなど複数分野で連携深化、ウラン輸出拡大へ

(オーストラリア、インド)

シドニー発

2026年07月21日

オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は7月9日、同国南東部のメルボルンでインドのナレンドラ・モディ首相と会談し、「防衛・安全保障協力に関する共同宣言」「サイバー・重要技術・サプライチェーンに関する豪印パートナーシップ」「エネルギー安全保障に関する共同声明」など、複数分野で新たな協力枠組みを発表した(オーストラリア政府メディアリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

特に注目を集めたのは、「エネルギー安全保障に関する共同声明」に盛り込まれたインド向けウラン輸出に関する行政取り決めへの署名だ。両国は2014年に「オーストラリア・インド原子力協力協定」を締結したが、ウランが発電などの平和利用に限定されるとの保証が困難などの理由から、これまで本格的な輸出は実現していなかった。今後は、国際原子力機関(IAEA)による民生原子力施設への定期的な査察などの保障措置の下、商業規模の輸出が本格化するとみられる。

インド向けウラン輸出に対する業界の期待は大きい。オーストラリアは世界のウラン資源量の32%を保有する世界最大のウラン資源国である一方、生産量は世界全体の約8%にとどまり、世界4位となっている。生産されたウランは全て輸出されているものの、輸出量は長期的な減少傾向が続いており、2023/2024年度(2023年7月~2024年6月)の輸出量は5,472トンだった(添付資料表参照)。

同じ7月9日に、オーストラリア鉱物評議会は声明を発表し、インドが掲げる、2047年までに原子力発電量を100ギガワットまで増やすという目標を達成するには、年間約2万3,000トンのウランが必要になると指摘した。その上で、同評議会はオーストラリアのウラン輸出拡大に向けた大きな商機が見込まれるとの見方を示し、政府に対して国内のウラン採掘業者へのさらなる支援を求めた。

(渡部卓人)

(オーストラリア、インド)

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