ジェトロ、サウジアラビア・GCC経済の展望を解説するウェビナー開催
(中東、湾岸協力会議(GCC)、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、イラン、米国、トルコ、パキスタン)
リヤド発
2026年07月30日
ジェトロは7月28日、ウェビナー「最新の中東情勢を踏まえたサウジアラビア・湾岸協力会議(GCC)経済の展望」を開催した。約400人が参加した同ウェビナーでは、日本エネルギー経済研究所中東研究センター主任研究員の近藤重人氏とMizuho MEA Regional Headquarters CompanyのHead of MEA Business Intelligenceの井上陽介氏が登壇し、中東情勢の変化を踏まえたGCC諸国の経済見通しやビジネス環境の変化、サウジアラビアの国家改革戦略「サウジ・ビジョン2030」の進展、日本企業に期待されるビジネス機会について解説した。また、在サウジアラビア日本大使館の森野泰成大使が講評を行った。
近藤氏は、中東地域を巡る最近の動向と今後の見通しについて説明した。7月の米国・イラン衝突の再開後も、一部の湾岸諸国と比較してサウジアラビアへの影響は限定的であり、これはサウジアラビアが米国・イラン双方との対話を積極的に継続していることも一因であるとの見方を示した。また、トルコやパキスタンとの関係強化を進めるほか、アラブ首長国連邦(UAE)との対立緩和や、ホルムズ海峡リスクを踏まえた代替物流ルートの構想など、GCC・中東地域の安定化と再編の動きについても言及した。
続いて井上氏は、地域情勢の変化がGCC諸国経済や投資環境に与える影響について解説した。GCCは、過去5カ月間の中東情勢のような高いレベルの外圧環境におかれてもなお、マクロ経済・株式・金融市場などは安定し、休戦期間では早期の回復が確認でき、強固な経済的レジリエンスを発揮していると説明した。また、サウジアラビアにおいては経済優先、隣国との協調の下、ビジョン2030やギガプロジェクトの推進、政府系ファンドを活用した投資が継続、むしろ2030年のビジョン最終年に向け活性化しているとした。さらに、同国の経済強靭(きょうじん)化や安全保障上の注目分野として物流や防衛などの例を挙げつつ、地域情勢の変化が新たなビジネス機会につながる可能性があるとの見方を示した。
中東の関連情報は、イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応を参照。
(加藤皓人)
(中東、湾岸協力会議(GCC)、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、イラン、米国、トルコ、パキスタン)
ビジネス短信 3a543dbd7b006907





閉じる