9月の貿易収支、56億3,000万豪ドルの黒字

オーストラリア統計局（ABS）は11月5日、9月の貿易収支（財・サービス収支）を発表した。9月の貿易黒字は56億3,000万オーストラリア・ドル（約4,222億5,000万円、豪ドル、1豪ドル＝約75円）となり、前月の黒字額（26億1,800万豪ドル）の2倍以上に拡大した。

2020年第3四半期（7～9月）の財の輸出（非貨幣用金を含む）は、前期比6.2％減の845億2,000万豪ドルとなった（添付資料表1参照）。品目別にみると、非貨幣用金（24.1％増）や鉄鉱石・鉱物（4.5％増）以外は、ほとんどの品目が前期と比べて減少した。特に、燃料（33.8％減）、石炭（23.3％減）が大きく落ち込んだほか、穀物（27.0％減）、肉・肉調製品（12.6％減）などの農産品も減少した。

財の輸入は、前期比4.4％増の763億3,900万豪ドルとなった（添付資料表2参照）。品目別にみると、自動車（42.3％増）、工業輸送機器（39.7％増）、家電製品（21.9％増）、燃料・潤滑油（14.9％増）などが大きく増加した。一方で、民間航空機・関連機器（15.9％減）、食品・飲料（9.9％減）などが減少した。

2019年第4四半期（10～12月）からの推移をみると、財の輸出は2020年第2四半期（4～6月）、第3四半期と2期連続して減少し、減少幅は100億豪ドル以上となった。財の輸入も2020年第1四半期（1～3月）、第2四半期と続けて減少したものの、第3四半期には回復傾向がみられた。

（住裕美）