新型コロナウイルス対策で約6億ドルのソーシャルボンド「COVID-19」を発行

(コートジボワール)

アビジャン発

2020年05月08日

コートジボワール政府は4月27日と5月4日、新型コロナウイルス対策に必要な資金を調達するため、西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)の地域証券取引所(BRVM)で各1,800億CFAフラン(約2億9,700万ドル、1ドル=約606CFAフラン)のソーシャルボンド「COVID-19」を起債した。UEMOA地域で初の「コロナ債」の発行となる。同ボンドは、償還期間3カ月。金利は3.75%を上限に複数レートとなっている。資金使途は、新型コロナウイルス対策用に約束された国際金融機関の融資実行までの資金繰りに充てられる。同ボンドは、発行額の約3倍の19億ドルを超える投資家からの強い引き合いを得た。政府は5月11日にも、ほぼ同額の起債を予定しており、コートジボワールによる「コロナ債」の総額は、5,350億CFAフラン(約8億8,400万ドル)に達するとみられる。

UEMOA地域では、コートジボワールを皮切りにセネガル、ブルキナファソ、マリでも、それぞれ1,031億3,000万CFAフラン(4月28日)、800億CFAフラン(4月30日)、880億CFAフラン(5月5日)のソーシャルボンド「COVID-19」を相次ぎ発行している。

現地報道によると、コートジボワールへは新型コロナウイルス対策として、IMF(8億8,620万ドル)をはじめイスラム開発銀行(4,950万ドル)、アフリカ開発銀行(7,900万ドル)、国際連合機関(2,000万ドル)、世界銀行外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(7,500万ドル)が融資を承認している。

なお、UEMOA地域のソーシャルボンド・プログラムは、国際資本市場協会(ICMA)が2017年6月に定めたソーシャルボンド原則に準拠している。

(渡辺久美子)

(コートジボワール)

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