日本からの輸出に関する制度

健康食品の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する健康食品のHSコード

健康食品

現在日本国内において、健康食品(サプリメント、栄養補助食品、健康補助食品などを含む)に一義的な定義、およびHSコードは存在していません。ただし、消費者庁の定める保健機能食品制度において、健康食品は食品の一部と定義され、医薬品とは明確に区別されています。個々の製品が含む成分により異なるHSコードの対象となるため、輸出に際しては、健康食品が分類されるHSコードについて、事前に税関に確認することを推奨します。

医薬品

医薬品に該当するものについては、関税分類表第30類に規定されています。例えば、医薬品に該当するビタミン剤は次のように定義されます。

「3004.50:医薬品(混合しまたは混合していない物品からなる治療用または予防用のもので、投与量にしたもの(経皮投与剤の形状にしたものを含む)または小売用の形状もしくは包装にしたものにかぎるものとし、第30.02項、第30.05項または第30.06項の物品を除く)のうち、第29.36項のビタミンその他の物質を含有するもの」

なお、医薬品の輸入を管轄する香港衛生署(Department of Health)は、医薬品を次のように定義しています。

  • 人体、動物の疾病治療、あるいは予防に用いられ、薬理学的、免疫学的または代謝作用により生理的機能を回復、矯正または修正しようとするもの
  • 先進医療製品

一般的なビタミン剤やホエイプロテインなどは、通常では医薬品には該当しません。当該製品が医薬品に該当するかどうかの最終判断は、成分、表示、使用目的、広告方法などに従った包括的な個別判定によって行われます。詳細は香港衛生署の発行する「医薬品分類に関するガイダンスノート(Guidance Notes on Classification of Products as “Pharmaceutical Products”)」を確認してください。

漢方薬

漢方薬に該当するものについては、次のHSコードで規定されています。

1211.90.90:漢方薬(中薬材)として用いられる植物およびその部分、生鮮のものおよび冷蔵し、冷凍しまたは乾燥したものに限るものとし、切り、砕きまたは粉状にしたものであるかないかを問わない。
3003.90.91:漢方製薬(中成薬)、小売用に服用量に応じて小分けやパッケージングがなされていないもの
3004.90.91:漢方製薬(中成薬)、小売用に服用量に応じて小分けやパッケージングがなされているもの

なお、香港では「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)に基づき、いわゆる「漢方薬」を中薬材(Chinese herbal medicine)と中成薬(Proprietary Chinese medicine)に分類しています。ここでは、これらの区別を明確にするため、中薬材(Chinese herbal medicine)と中成薬(Proprietary Chinese medicine)の表記をそのまま用います。

中薬材(Chinese herbal medicine)
  • 同条例のSchedule 1あるいは2に含まれる物質
中成薬(Proprietary Chinese medicine)
  1. 次のいずれかのものを有効成分とし、それのみで調合されているもの
    1. 中薬材(同条例のSchedule 1あるいは2に含まれるもの)
    2. 中国人が習慣的に使ってきた薬草、動物、鉱物由来の物質
    3. aおよびbに該当する薬あるいは物質
  2. 最終的な剤形に処方されたものであり、かつ
  3. ヒトの疾病あるいは症状の診断、治療、予防、緩和、もしくは人体の機能状態の調整に使うものとして知られているもの、あるいはそのように訴求されているもの

なお、中成薬については、中薬組(Chinese Medicine Board:CMB)によって、効能や薬理作用、新薬か否かなどの基準に基づいて次のように3つのグループに分類されています。グループに応じて製品登録ライセンス取得に際して必要とされるプロセスや提出文書などが異なります。

中成薬の種類と中薬組(CMB)によるグループ分け
種類 説明 グループI グループII グループIII
固有薬 ・昔からの処方が行われているもの
・昔からの処方を調整したもの
・薬局方により処方されるもの
・その他中華人民共和国の国家薬品基準由来の処方で、中薬組(CMB)に承認されたもの
・単一の漢方薬
非固有薬 健康維持薬
・人体の機能状態を調整する目的で使われ、かつ
・新たに発見された漢方の薬草、薬草の中で新たに発見された医薬成分、薬草から抽出された薬効成分グループ、調合処方から抽出された一連の有効成分グループを含まないもの

単一漢方薬草の顆粒
・単一漢方薬草から作られ、訴求している適応症や効果がその生薬と同一である顆粒
新薬 ・新たに発見された漢方薬草
・漢方薬草のうち新たに発見された医薬成分
・漢方薬草から抽出された有効成分グループ
・調合処方から抽出された一連の有効成分グループ
・漢方の注射薬
・新しい漢方処方の製剤
・服用経路を変えた中成薬
・新たな適応症が加わった中成薬
・剤型を変えた中成薬

香港での食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2023年12月

健康食品に関する特別な食品規格はありません。包装済み食品についてはコーデックス(CODEX)食品規格にあるように、食品の成分とその添加物について適切に表示しなければなりません。

なお、当該製品が医薬品に該当する場合に「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)および「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)に準じた、漢方薬に該当する場合には「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)および「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)に準じたライセンスを取得することで、規格を満たす必要があります。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2023年12月

健康食品

健康食品にかぎらず、香港では使用される農薬について、ポジティブリスト制を採用しています。「食品中の残留農薬の規則」(Cap.132CM Pesticide Residues in Food Regulation)Schedule 1で農薬と食品との組み合わせごとに定められている最大残留基準値あるいは外因性最大残留許容量に照らし、含有量が規定値を超えている場合、該当する食品の輸入・販売などは禁止されています。また、Schedule 2には規制対象外の農薬が挙げられています。

医薬品に該当する場合

当該製品が医薬品に該当する場合には、「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)および「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)に規定される成分要件に従った輸入・販売が必要となります。残留農薬、動物用医薬品の含有量が適切であるか否かについては、ライセンス申請に際して個別に審査が行われます。

漢方薬に該当する場合

当該製品が漢方薬に該当する場合には、「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)および「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)に規定される成分要件に従った輸入・販売が必要となります。残留農薬、動物用医薬品の含有量が適切であるか否かについては、ライセンス申請に際して個別に審査が行われます。

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2023年12月

重金属

健康食品にかぎらず2019年11月から改正案の施行により「食品混入不純物(金属汚染物質含有量)規則」(Cap.132V Food Adulteration (Metallic Contamination) Regulations)では、規制対象となる「特定金属」の含有上限量とそれに対応する「特定食品」を列挙しており、当該食品が「特定食品」を原料として含む場合には、同法の基準に従う必要があります。

なお、規制対象である「特定金属」と「特定食品」の組み合わせおよび含有上限量ついては、「食品混入不純物(金属汚染物質含有量)規則」の付表第2部(Part 2 Maximum Level of Metal in Food)にリスト化されています。

複数の原料から構成される「合成食品」についても、「特定食品」が配合されている場合には規制対象となります。また、改正規則3(4)に規定されるとおり、「合成食品の原料すべてが特定食品に該当する場合」には、「(当該)合成食品における特定金属の上限量は、各原料の特定金属の上限量を、この合成食品に含まれる各原料の質量割合で乗じた値の合算」となります。

加えて、「特定金属」ではない金属であっても、危険値であるまたは有害性が疑われるような量の金属を含有する食品はいかなるものでも、ヒトの消費用に輸入・委託・配送・製造・販売することは禁止されています。

健康食品における「特定金属」の含有上限量は、各製品の原材料構成によって異なるため、関連リンクなどを参考に確認してください。

有害物質

有害物質に関しては「食品有害物質規則」(Cap.132AF Harmful Substances in Food Regulations)のSchedule 1に挙げられている物質が規定量を超えている場合、また同Schedule 2に挙げられている物質が含まれている場合、該当する食品の輸入・販売などは禁止されています。

2023年6月から施行された「2021年食品有害物質(改正)規則」(Harmful Substances in Food (Amendment) Regulation 2021)により、一部成分の許容基準値が改正または新設となりました。健康食品に関連する有害物質のうち、改正または新設となったものについては、関連リンクの内容を確認してください。

改正または新設となった食品有害物質の許容量リスト
特定有害物質 特定食品 含有上限量
アフラトキシン総量
(アフラトキシンB1、B2、G1、G2の合計)
その他の食品 10μg/kg
メラミン その他のすべての食品 2.5mg/kg

さらに、トランス脂肪酸の主原因である水素添加油脂の使用については、部分的禁止や原材料表示などの新たな規則が設けられ、改正後の規則は2023年12月1日から施行されました。具体的には次のとおりです。詳しくは、関連リンクの「2021年食品有害物質(改正)規則ガイドライン」を参照してください。

部分水素添加油脂(PHO)について
PHOを含む油脂の輸入禁止
PHOを含む食品の販売および流通の禁止
水素添加油脂に関する原材料表示について
水素添加油脂(例:完全水素添加油脂)を含む油脂や包装食品について、原材料表示に「水素添加油脂」と記載するか、原材料表示の油脂名に「水素添加」と記載する必要があります。

医薬品に該当する場合

当該製品が医薬品に該当する場合には、「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)および「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)に規定される成分要件に従った輸入・販売が必要となります。重金属、汚染物質の含有量が適切であるか否かについては、ライセンス申請に際して個別に審査が行われます。

漢方薬に該当する場合

当該製品が漢方薬に該当する場合には、「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)および「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)に規定される成分要件に従った輸入・販売が必要となります。重金属、汚染物質の含有量が適切であるか否かについては、ライセンス申請に際して個別に審査が行われます。

関連リンク

関係省庁
香港食品安全センター(CFS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署(Department of Health)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港中医薬管理委員会(Chinese Medicine Council of Hong Kong)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
香港特別行政区基本法「食品混入不純物(金属汚染物質含有量)規則」〔Cap.132V Food Adulteration (Metallic Contamination) Regulations〕(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「2018年食品混入不純物(金属汚染物質含有量)(改正)規則」〔Cap.132V Food Adulteration (Metallic Contamination) (Amendment) Regulation 2018〕(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(355KB)(ジェトロ仮訳)PDFファイル(650KB)
香港特別行政区基本法「食品有害物質規則」(Cap.132AF Harmful Substances in Food Regulations)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「2021年食品有害物質(改正)規則」(Harmful Substances in Food (Amendment) Regulation 2021)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(219KB)
香港特別行政区基本法「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
香港食品安全センター「食品微生物含有量ガイドライン」(Microbiological Guidelines for Food)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.6MB)
香港食品安全センター「2018年食品混入不純物(金属汚染物質含有量)(改正)規則ガイドライン」(Guidelines on the Food Adulteration (Metallic Contamination) (Amendment) Regulation 2018)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(3,585KB)(ジェトロ仮訳)PDFファイル(1MB)
香港食品安全センター「2021年食品有害物質(改正)規則ガイドライン」(The Harmful Substances in Food (Amendment) Regulation 2021)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(614KB)(ジェトロ仮訳)PDFファイル(528KB)

4. 食品添加物

調査時点:2023年12月

健康食品

香港では着色料・甘味料・食品保存料に関する規則があります。
着色料に関しては「食品着色料規則」(Cap.132H Colouring Matter in Food Regulations)Schedule 1に挙げられている着色料を使用することができます。ベニバナ色素、ベニコウジ色素については使用が認められていないため、輸出食品について使用の有無を確認する必要があります。また、天然色素については、同規則には掲載されていませんが、INS162ビートレッドやINS164クチナシ色素など、天然植物由来色素は認可されています。関連リンクの「その他参考情報」の「許可された着色料:天然色素」を参照してください。

甘味料に関しては「食品甘味料規則」(Cap.132U Sweeteners in Food Regulations)Scheduleに挙げられている甘味料を使用することができます。
食品に使用できる甘味料は次のとおりです。なお、ソルビトールは甘味料の定義には含まれませんが、食品安全センターの「よくある質問:食品添加物・汚染物質」(Frequently Asked Questions : Food Additives / Contaminants)によると、適正製造規範(GMP)基準での使用が認められています。

  • アセスルファムカリウム
  • アリテーム
  • アスパルテーム
  • アスパルテーム-アセスルファム塩
  • サイクラミン酸
  • サッカリン
  • スクラロース
  • ソーマチン
  • ネオテーム
  • ステビオールグリコシド

食品保存料に関しては「食物中の保存料規則」(Cap.132BD Preservatives in Food Regulation)のSchedule 1に挙げられている食品保存料を、規定量の範囲内で使用することができます。

それ以外の食品添加物については、その使用に特定の規則は定められていません。しかし、「公衆衛生および市政条例」第V部に従い、食品販売者は各自使用するものが安全で食用に適していることを確保しなければなりません。

医薬品に該当する場合

当該製品が医薬品に該当する場合には、「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)および「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)に規定される成分要件に従った輸入・販売が必要となります。食品添加物の含有量が適切であるか否かについては、ライセンス申請に際して個別に審査が行われます。

漢方薬に該当する場合

当該製品が漢方薬に該当する場合には、「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)および「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)に規定される成分要件に従った輸入・販売が必要となります。食品添加物の含有量が適切であるか否かについては、ライセンス申請に際して個別に審査が行われます。

関連リンク

関係省庁
香港食品安全センター(CFS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署(Department of Health)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港中医薬管理委員会(Chinese Medicine Council of Hong Kong)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
香港特別行政区基本法「食品着色料規則」(Cap.132H Colouring Matter in Food Regulations)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ジェトロ仮訳)PDFファイル(283KB)
ジェトロ仮訳は2018年発行(原文2020年時点)であることに留意
香港特別行政区基本法「食品甘味料規則」(Cap.132U Sweeteners in Food Regulations)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ジェトロ仮訳)PDFファイル(215KB)
ジェトロ仮訳は2018年発行(原文2019年時点)であることに留意
香港特別行政区基本法「食物中の保存料規則」(Cap.132BD Preservatives in Food Regulation)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ジェトロ仮訳)PDFファイル(884KB)
ジェトロ仮訳は2018年発行(原文2022年時点)であることに留意
香港特別行政区基本法「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
ジェトロ「香港における食品添加物の規制状況」
農林水産省「各国の食品・添加物等の規格基準」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食品安全センター「許可された着色料:天然色素」(Permitted colouring matter : Natural colours)(英語)PDFファイル(107KB)
香港食品安全センター「よくある質問:食品添加物・汚染物質」(Frequently Asked Questions : Food Additives / Contaminants)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2023年12月

なし

6. ラベル表示

調査時点:2023年12月

健康食品

「食品および薬品(成分組成および表示)規則」(Cap.132W Food And Drugs (Composition And Labelling) Regulations)(以下、表示規則と表記)に基づき、香港内で販売する商品に対して食品製造業者および包装業者は、次の項目を英語または中国語(繁体字・簡体字の指定はない)、あるいは英語と中国語の併用で表示することが求められます。また、各項目の表示について、文字フォントの読みやすさが重要なため、食品安全センターの発行する「読みやすい食品ラベルの作成に関する取引ガイドライン」(Trade Guidelines on Preparation of Legible Food Label)も参考にしてください。

  1. 食品名
    1. 食品の名称は、食品の性質に対して虚偽または誤解を招くようなものであってはならない
    2. ブランド名は、購入者に食品の性質に関しての誤解を招く可能性がある場合(例えば、派手な名称または商標など)、その名称または表示のすぐ横に「ブランド」(Brand/牌子)または「商標」(TM/商標)という用語を表示し、読みやすい文字または高さ3mm以上の文字で印字する必要がある
  2. 原材料リスト(原材料、アレルギー性物質、添加物を含む)
    • 原材料:重量または容量の多い順に表示する
    • アレルギー性物質:グルテンを含む穀物、甲殻類および甲殻類製品、卵および卵製品、魚および魚製品、ピーナツ・大豆およびそれらの製品、乳および乳製品(乳糖を含む)、木の実とナッツ製品、10ppm以上の亜硫酸塩
    • 添加物:CODEX(コーデックス委員会)による国際番号システム(INS)に基づく(a)機能分類および(b)名称または識別番号または「E」もしくは「e」から始まる識別番号
  3. 賞味期限または消費期限
    賞味期限(“best before”)および消費期限(“use by”)は、アラビア数字、または英語または中国語で表示する必要がある
    例: Best before: 1 Oct 2016(英語)、此日期前最佳: 2016年10月1日(中国語)
  4. 保管に対する特別な条件、または使用上の注意に関する説明
  5. 製造業者または包装業者の名前と住所
    ただし、次の条件が満たされる場合には、表示義務が免除されます
    1. 次のi~iiiの情報が印字またはラベル表記されている場合
      1. 原産国
      2. 香港における販売業者や商標所有者の名称
      3. 香港における販売業者や商標所有者の登記済み事務所または本社の所在地
    2. 香港における販売業者や商標所有者により、原産国における食品製造業者や包装業者の正式所在地が書面で当局に通知されている場合
    3. 次のiおよびiiを満たす場合
      1. 原産国のラベル表記に加え、当該国での製造業者または包装業者を特定するコードが表示されている
      2. コードおよびコードに紐づけられた製造業者や包装業者の詳細が、当該製造業者または包装業者、あるいは香港における販売業者または商標所有者により、書面で当局に通知されている
    4. 食品の製造工場または包装工場その他の場所が、原産国の政府により所有、操業、または経営されており、当該食品が当該政府の製品であることを示す方式で印字またはラベル化されている場合
  6. 数量、重量または容量
    1. 包装済み食品は、内容物の数量、または食品の正味重量や正味体積を明確に表記またはラベル付けする必要がある
    2. 正味重量および正味体積は、実行可能な限り、「度量衡条例」(Cap. 68)または「メートル法条例」(Cap. 214)の第1付則に規定される国際単位基準に従って表示するものとする(ただし、許容誤差については規定なし)
  7. 栄養成分(必須項目:エネルギー、タンパク質、炭水化物、総脂質、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、ナトリウム、糖。食品のラベルや広告に栄養強調表示がなされている場合、その栄養成分の含有量。免除項目は表示規則のSchedule 6を参照)

表示またはラベル貼付の規定の免除は表示規則のSchedule 4「Items exempt from Schedule 3」(付表3の規定を免除される項目)を確認してください。また、バイオテクノロジー原料を含む食品(GM食品など)の表示は現在任意で行われています。

栄養強調表示について
栄養強調表示(栄養素含有量強調表示、栄養素比較強調表示、栄養素機能強調表示)については、食品安全センターの発行する「栄養表示および栄養強調表示に関する技術的ガイダンスノート」(Technical Guidance Notes on Nutrition Labeling and Nutrition Claims)に従って実施する必要があります。各表示の定義や許容される表現内容などについては、同ガイダンスノートを参照してください。
香港には、日本のように特定保健用食品や栄養機能食品、機能性表示食品などの分類制度はなく、特定の保健機能を表示するには、同ガイダンスノートの「栄養素機能強調表示」の条件を満たす必要があります。
  • 「食品および薬品物(成分組成および表示)規則」のSchedule 7に記載される栄養素、または同規則のSchedule8に記載される栄養素含有量強調表示の条件を満たす栄養素のみに栄養素機能強調表示が可能
  • 栄養素機能強調表示は科学的根拠または科学上における共通認識に基づく必要がある
  • 栄養素機能強調表示はその栄養素の生理学的役割に関する情報が含まれている必要がある
  • 該当する場合、その栄養素の含有量は「摂取源」の栄養素含有量強調表示の関連条件を満たさなくてはならない
また、「不適切な医療広告条例」(Cap.231 Undesirable Medical Advertisements Ordinance)のSchedule 1では、食品と医薬品の宣伝において許容事項と禁止事項が規定されているので参考にしてください。
有機食品の表示について
有機食品に「有機」や「オーガニック」などを表示して輸入販売する際には、生産、取扱い、加工、マーケティングの各過程で特定の有機規格に従い生産され、その原産国の認証機関または当局によって認められた場合にのみ、「有機」や「オーガニック」と表示することができます。
有機規格には次のような定義が含まれます。
  • 栽培の過程で、化学農薬や化学肥料の使用が控えられていること。農作業においては輪作、動植物の肥料、手による除草、および生物学的害虫駆除が重視されていること。
  • 動物飼育の過程で、抗生物質、成長ホルモン、およびその他の動物飼料添加物の使用が控えられていること。
  • 遺伝子組換えや電離放射線が施されていないこと。
なお、日本の「有機JASマーク」は香港食物環境衛生署(FEHD)が例示する有機認証マークの一例として掲げられており、日本国内で当該認証を受けた有機食品について「有機」や「オーガニック」と表示して輸入販売することができます。
乳幼児向け食品の表示について
2015年12月に施行された「食品および薬品(成分組成および表示)規則」の改正案では、乳幼児向け食品の栄養成分および栄養表示に関する条文が追加されました。
乳幼児の成長を促す栄養素を含む乳幼児向け食品などを対象に、製品が「食品および薬品(成分組成および表示)規則」に記載される「包装済みベビーフード(prepackaged food for infants and young children)」(ただし、乳児用調製粉乳とフォローアップミルクは含まれず、その説明または使用指示により、36カ月までの乳幼児が摂取する包装済み食品)に該当する場合、必要となるラベル表示については「調製粉乳および乳幼児向け食品の栄養成分および栄養表示に関する技術的ガイダンスノート」を確認してください。

医薬品に該当する場合

当該健康食品が医薬品に該当する場合には、「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)および「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)に従ったラベル表記を行う必要があります。この場合、一般表示義務としては、次の項目が挙げられます。

  1. 商品名
  2. 有効成分各々の名称と量
  3. 製造業者の名称と住所
  4. その商品の香港における登録番号
  5. バッチ番号
  6. 服用期限
  7. 該当する場合は、特別な保管条件

また、非毒薬および第II種毒薬については、英語および中国語の両方で、用量、用法と頻度を印刷する必要があります。その他、医薬品の種類やカテゴリーに応じて含有成分や使用法などに応じて個別表示規定があります。詳細は香港衛生署の提供する「医薬品のラベリングに関するガイドライン」(Guidelines on the Labelling of Pharmaceutical Products)を参照してください。

漢方薬に該当する場合

当該健康食品が漢方薬に該当する場合には、「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)の第142項および第143項ならびに「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)Part 8に従って、次のとおり適切なラベル表記を行う必要があります。

1.中薬材(Chinese herbal medicines)に該当する場合
次の事項を、パッケージに印字あるいは貼付する必要があります。
  1. 医薬品名(中国語での表記が必須)
  2. 卸売ライセンスに記入されている卸売事業者名
  3. バッチ番号
  4. 中国語で表記された注意書(「毒性中薬」あるいは「毒性中药」との記載)
  5. 英語で表記された注意書き(“ Toxic Chinese Medicine ”との記載)
    また、「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)のSchedule 1に含まれる成分については、可能な限り原材料の生産地を記入する必要があります。
    詳細については、中薬組(CMB)の発行する「中薬材の卸売に関するガイドライン」(Practicing Guidelines for Wholesalers of Chinese Herbal Medicines)を確認してください。
2.中成薬(proprietary Chinese medicine)に該当する場合
「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)の第143項および第144項に従い、次の内容を記載したパンフレットの添付およびラベルへの印字/貼付が必要となります。言語については、少なくとも中国語で記入が必要となります。
パンフレット
  1. 製剤の名称
    製剤の名称は、中医薬規管弁公室(Chinese Medicine Regulatory Office)に登録された名称と一致していなくてはならない(「製品名」と「商標テキスト(ある場合)」を含む)。「製品名」は目立つように表示し、文言のフォント、サイズ、色は一貫している必要がある。また、中医学と西洋医学の各理論や効果を混ぜて命名したり、誤解を招く表現または大げさな表現をしたりしてはならない
  2. 製剤が
    • 有効成分が3種類未満の場合は、各々の有効成分の名称と量
    • 有効成分が3種類以上の場合は、有効成分の種類の総数の半分以上の名称と各々の量
  3. 当該製剤の登録証明書に記されたその登録証明書の保有者の名称か、その製剤を製造する業者の名称
  4. 用量と用法
  5. 機能あるいは薬理作用
  6. 適応症*
  7. 不適応症*
  8. 副作用*
  9. 毒性作用*
  10. 使用に関する注意*
  11. 保存方法
  12. 梱包規格
    *の付いているものについては、該当するものがある場合のみの記載でよい。
詳細については、中薬組(CMB)の発行する「中成薬のパンフレットに関するガイドライン」(Guidelines on package inserts of proprietary Chinese medicines)を確認してください。
ラベル
  1. 製剤の名称
    製剤の名称は、中医薬規管弁公室(Chinese Medicine Regulatory Office)に登録された名称と一致していなくてはならない(「製品名」と「商標テキスト(ある場合)」を含む)。「製品名」は目立つように表示し、文言のフォント、サイズ、色は一貫している必要がある。また、中医学と西洋医学の各理論や効果を混ぜて命名したり、誤解を招く表現または大げさな表現をしたりしてはならない
  2. 製剤が
    ・有効成分が3 種類未満の場合は、各々の有効成分の名称と量
    ・有効成分が3種類以上の場合は、有効成分の種類の総数の半分以上の名称と各々の量
  3. 当該製剤の生産国あるいは製造地域
  4. 登録証明書に記載されたその製剤の登録番号
  5. 最も外側の包装の場合は、当該製剤の登録証明書に記されたその登録証明書の保有者の名称。最も外側の包装ではない場合は、その製剤を製造する業者の名称
  6. 梱包規格
  7. 用量および用法
  8. 使用期限
  9. 製造番号
(備考) なお、香港で販売される中成薬のパッケージの表示で、製剤の最終使用者に販売、あるいは流通される最も外側のパッケージではないものについては、「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)の第26項で次のように規定されています。
  • ストリップ包装、ブリスター包装、あるいは類似の形態である場合は、(少なくとも中国語で)、製剤の名称、当該製剤の登録証明書に記載されたその証明書の保有者の名称あるいはその製剤の製造業者の名称、使用期限、梱包規格、バッチ番号を含まなければならない。
  • アンプル、バイアル、あるいは類似の容器形態で、容量が10ml未満あるいはそれと同等量未満である場合は、少なくとも中国語で、製剤の名称を含まなければならない。
詳細については、中薬組(CMB)の発行する「中成薬のラベルに関するガイドライン」(Guidelines on labels of proprietary Chinese medicines)を確認してください。

関連リンク

関係省庁
香港食品安全センター(CFS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食物環境衛生署(FEHD)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署(Department of Health)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港中医薬管理委員会(Chinese Medicine Council of Hong Kong)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
香港特別行政区基本法「食品および薬品(成分組成および表示)規則」〔Cap.132W Food And Drugs (Composition And Labelling) Regulations〕(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ジェトロ仮訳)PDFファイル(841KB)
香港特別行政区基本法「度量衡条例」(Cap. 68 Weights and Measures Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「メートル法条例」(Cap.214 Metrication Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「不適切な医療広告条例」(Cap.231 Undesirable Medical Advertisements Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
香港食品安全センター「遺伝子組換え(GM)食品の自主的表示に関するガイドライン」〔Guidelines on Voluntary Labelling of Genetically Modified (GM) Food〕(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(75KB)
香港食品安全センター「読みやすい食品ラベルの作成に関する取引ガイドライン」(Trade Guidelines on Preparation of Legible Food Label)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1,173KB)
香港食品安全センター「栄養表示および栄養強調表示に関する技術的ガイダンスノート」(Technical Guidance Notes on Nutrition Labeling and Nutrition Claims)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.6MB)
香港食品安全センター「貿易のための栄養素情報表示」(Nutrition Labelling Information for Trade)(英語) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食品安全センター「香港栄養表示制度で許容されている栄養素機能表示」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(104KB)
香港食品安全センター「調製粉乳および乳幼児向け食品に関する規制」(Regulation for Formula Products and Foods for Infants and Young Children)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食品安全センター「調製粉乳および乳幼児向け食品の栄養成分および栄養表示に関する技術的ガイダンスノート」(Technical Guidance Notes on Nutritional Composition and Nutrition Labelling of Infant Formula, Follow-up Formula and Prepackaged Food for Infants and Young Children)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(555KB)
香港政府「有機食品について」(Organic Eating)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港政府「有機認証とラベル」(Organic Certification and Labelling)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.2MB)
香港衛生署「医薬品のラベリングに関するガイドライン」(Guidelines on the Labelling of Pharmaceutical Products)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(241KB)
中薬組(CMB)「中薬材の卸売に関するガイドライン」(Practicing Guidelines for Wholesalers of Chinese Herbal Medicines)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1,568KB)
中薬組(CMB)「中成薬のパンフレットに関するガイドライン」(Guidelines on package inserts of proprietary Chinese medicines)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(132KB)
中薬組(CMB)「中成薬のラベルに関するガイドライン」(Guidelines on labels of proprietary Chinese medicines)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(66.1KB)

7. その他

調査時点:2023年12月

食品や農水産物で問題や事故が起きた際に、その流通経路をさかのぼって追跡・確認できるようにするため、「食物安全条例」(Cap.612 Food Safety Ordinance)では食品輸入業や食品卸売業を行うすべての事業者に対し、香港食物環境衛生署(FEHD)への登録が義務付けられています。ただし、FEHDで香港ホーカー(屋台)のライセンスを取得済み、FEHDに食品輸入業者として登録されているなどの場合、卸売業者の登録は免除されます。

香港での輸入手続き

1. 輸入許可、輸入ライセンス、商品登録等(輸入者側で必要な手続き)

調査時点:2023年12月

健康食品

香港では、健康食品を輸入・販売するためには、食品輸入業者および卸売業者に対して香港食物環境衛生署(FEHD)への登録が義務付けられています。登録する際に、事業登録証明書(Business Registration)、身分証明書とその他の書類(会社設立証明書(Certificate of Incorporation)など)のコピー、および食品輸入業者・卸売業者登録申請書(Application for Registration as Food Importer / Food Distributor)を提出する必要があります。

医薬品に該当する場合

また、当該健康食品が医薬品に該当する場合には「輸出入条例」(Cap.60 The Import and Export Ordinance)、「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)および「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)に従い、製品登録、医薬品輸入ライセンスおよび医薬品卸売ライセンスの取得を行う必要があります。

A) 製品登録
製品登録については、次のステップを経る必要があります。
  1. 製品の登録がなされているかを確認
    医薬品の輸入を行おうとする場合は、まず輸入業者はその製品が香港で既に登録されているかを確認する必要があります。確認は、オンライン登録申請システム(Pharmaceuticals Licence Application and Movement Monitoring System:PLAMMS)から、英語で検索が可能です。
  2. 製品の登録申請
    登録に際しては、オンライン登録申請システム(Pharmaceuticals Licence Application and Movement Monitoring System:PLAMMS)から申請する必要があります。登録が認められると製品登録許可証(Certificate of Registration)が発行されます。なお、PLAMMSアカウント登録には、香港郵便のe-Certを取得する必要があり、これには通常5営業日ほど要します。申請の詳細は、香港衛生署の提供する「オンライン登録申請システム医薬製品の新規登録に関するガイダンスノート(Guidance Notes on New Account Registration for Pharmaceuticals Licence Application and Movement Monitoring System(“PLAMMS”))」を参照してください。
B) 医薬品輸入ライセンスの取得
再輸出を伴う医薬品の輸入については、すべてPLAMMSからのオンライン申請のみが受け付けられています。なお、再輸出を伴わないものについては、書面での申請が可能です。どちらの場合にも、「輸入ライセンス様式3」(Import License 3 [TRA 187])の必要事項を記入し、前述の製品登録許可証(Certificate of Registration)を添付のうえ、香港衛生署および香港工業貿易署への申請を行う必要があります。申請のプロセスの詳細については、次の資料を参照してください。
  • 香港衛生署「輸出入ライセンス申請に関するガイダンスノート」(Guidance Notes for the Application of Import and Export Licences)
  • 香港衛生署「再輸出を目的とした未登録医薬品の輸出入ライセンス申請に関するガイダンスノート」(Guidance Notes on Application of Import & Export Licences for unregistered pharmaceutical products for re-export purpose)
その他、申請方法についての補足情報、注意点、記入例などについては、香港衛生署「ガイドライン及びフォーム」(Guidelines & Forms)にまとめられていますので、こちらを参照してください。
C) 医薬品卸売ライセンスの取得
「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)に基づき、香港域内で医薬品の輸入・卸売を行うにあたっては、香港衛生署の発行する「医薬品卸売ライセンス」の取得が必要です。ライセンスの申請様式および取得プロセスについては「医薬品卸売ライセンスの申請に関するガイドライン」(Guidelines for Application for Wholesale Dealer Licence)を参照してください。

漢方薬に該当する場合

当該製品が漢方薬に該当する場合には、カテゴリーに応じてのライセンスが必要となります。

漢方薬のカテゴリーと製品登録および輸入ライセンスの有無
カテゴリー 製品登録 輸入ライセンス ガイドライン
中薬材(Chinese herbal medicines) 不要 必要 輸入ライセンス:「中薬材の輸出入ライセンス申請に関するガイドライン」(Guidelines for Application for Import/Export Licence of Chinese herbal medicines)
中成薬(proprietary Chinese medicine) 必要 必要 製品登録:「中成薬の製品登録に関するハンドブック」(Application handbook on registration of proprietary Chinese medicines)
輸入ライセンス:「中成薬の輸出入ライセンス申請に関するガイドライン」(Guidelines for Application for Import/Export Licence of Proprietary Chinese Medicines)
A) 中薬材(Chinese herbal medicines)に該当する場合
  • 製品登録
    特に必要はありません。
  • 輸入ライセンス
    香港衛生署中医薬規管弁公室(Chinese Medicine Regulatory Office)に対し次の書類を提出のうえ、事前に輸出許可を得る必要があります。なお、ライセンスの発行には2営業日程度を要します。
    1. 「輸入ライセンス様式3」(Import License 3 [TRA 187])に必要事項を記載したもの
    2. 適正な卸売ライセンスあるいは中薬材製造ライセンスのコピー。「中医薬条例」第158項の(1)に該当する場合には、ライセンス取得の免除を承認する中薬組(CMB)の証書のコピー
    3. インボイスあるいはその他商取引を証明する書類のコピー(販売者および輸入者の名前、住所、連絡先、輸入される中薬材の名称および数量、日付などの情報が必要)
    4. 原産国で取得した製造販売許可証のコピー
    5. 単一漢方薬草の顆粒を輸入する場合には、その製造および販売が原産国の法令を遵守することを証明する書類ならびに容器およびパッケージのサンプル
    6. その他必要な書類(当局から要求された場合のみ)
      詳細については、中薬組(CMB)の発行する「中薬材の輸出入ライセンス申請に関するガイドライン」(Guidelines for Application for Import/Export Licence of Chinese herbal medicines)を確認してください。
B) 中成薬(proprietary Chinese medicine)に該当する場合
製品登録
I~IIIのグループに応じて製品登録を行う必要があります。
グループI~IIIに共通の提出書類等
  1. 申請書
  2. 申請料
  3. 申請企業の担当者の個人情報
  4. 当該製品の製造あるいは販売実績を証明する書類のコピー
  5. 原産国発行の製造許可書のコピー(注1)
  6. 原産国発行の当該中成薬の自由販売証明書のコピー(注1)
  7. 製品サンプルおよび販売用パッケージの見本
  8. 製品パンフレットおよびラベル
  9. 完全標準処方
  10. 重金属および毒性物質試験レポート
  11. 残留農薬試験レポート
  12. 微生物限度試験レポート
  13. 急性毒性試験レポート
  14. 長期毒性試験レポート
  15. 局所毒性試験レポート(注2)
  16. 製品安全性に関する書類すべての概要レポート
  17. 処方開発の解釈と原則(注3)
  18. 製品の有効性すべてに関する参考資料
  19. 製品の有効性に関する書類の概要レポート
  20. 製造方法
  21. 生薬の生理化学的性質
  22. 製品規格、分析手法と分析認定
    注1:該当する場合のみ提出が必要
    注2:皮膚および粘膜に使用する中成薬のみ提出が必要
    注3:単一の薬の顆粒は除外する
グループIに該当する場合に必要な提出書類
  1. 促進安定性試験レポートあるいは一般的な安定性試験レポート
グループIIおよびIIIに該当する場合に必要な提出書類
  1. 成分に細胞毒性、既知の発ガン作用あるいは変異原性がある場合は変異原性試験レポート
  2. 成分に既知の発ガン作用あるいは変異原性があるか、変異原性試験で陽性であった場合は発ガン性試験レポート
  3. 製品が妊娠と関係する場合、ほかの毒性試験で生殖器系への毒性が証明された場合、あるいは変異原性試験で陽性だった場合は、生殖毒性試験レポート
  4. 実経時安全性試験レポート
グループIIIに該当する場合のみ必要な提出書類
  1. 主要な薬力学試験レポート
  2. 一般的な薬理学研究レポート*
  3. 臨床試験プロトコールと概要レポート
    *投与方法変更、剤型変更、新たな適応症を加えた製剤については除外
なお、グループごとに必要な提出書類については、中薬組(CMB)の発行する「製品登録に関するハンドブック」(Application handbook on registration of proprietary Chinese medicines)の「テーブル2:中成薬の登録に必要な書類」(Table 2: Documents required for registration of proprietary Chinese medicines)を確認してください。また、申請にかかる費用については、同ハンドブックの「付表1中成薬の登録に必要な申請料」(Appendix I Fees for registration of proprietary Chinese medicines)に記載されています。その他、申請プロセスの詳細についても、ハンドブックを参照してください。
輸入ライセンス
香港衛生署中医薬規管弁公室(Chinese Medicine Regulatory Office)に対し次の書類を提出のうえ、事前に輸出許可を得る必要があります。なお、ライセンスの発行には2営業日程度を要します。
  1. 香港工業貿易署(TID)の「輸入ライセンス様式3」(Import License 3 [TRA 187])に必要事項を記載したもの
  2. 適正な中成薬卸売ライセンスあるいは製造ライセンスのコピー。「中医薬条例」第158項の(1)に該当する場合には、ライセンス取得の免除を承認する中薬組(CMB)の証書のコピー
  3. 次の書類のコピー(該当する場合のみ)
    1. 中成薬製品登録ライセンスのコピー、あるいは
    2. 中成薬製品登録ライセンスの更新中であることを確認する書類、あるいは
    3. 中成薬製品登録ライセンスの申請中であることを確認する書類、あるいは
    4. 臨床試験および医学的試験の証明書、あるいは
    5. 「中医薬条例」第158項の(1)に該当する場合には、ライセンス取得の免除を承認する中薬組(CMB)の証書のコピー
  4. その他必要な書類(当局から要求された場合のみ)
(備考)
  1. 当該漢方薬が再輸出目的で輸入される場合には、これらの文書コピーの提出は不要です。その場合、“for-re-export only”と記載したうえで、製剤名、服用方法、製造業者の名前、所在地、企業印とともに処方内容(全原料)を表記した文書のコピーを提出する必要があります。
  2. 製品登録のために輸入される場合には、“for registration purpose”と記載したうえで、再輸出登録の場合と同様の情報を表記した文書のコピーを提出する必要があります。この際、輸入量は、製品登録に必要とされる合理的な数量でなければなりません。
  3. 分析・調査目的で輸入される場合には、中薬組(CMB)が指定する輸出元国の機関(日本の場合は厚生労働省)が発行した、証明書が必要です。

詳細については、中薬組(CMB)の発行する輸入ライセンス:「中成薬の輸出入ライセンス申請に関するガイドライン」(Guidelines for Application for Import/Export Licence of Proprietary Chinese Medicines)を確認してください。

関連リンク

関係省庁
香港食品安全センター(CFS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港税関(Customs and Excise Department)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食物環境衛生署(FEHD)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署(Department of Health)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署中医薬規管弁公室(Chinese Medicine Regulatory Office, Department of Health)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港中医薬管理委員会(Chinese Medicine Council of Hong Kong)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港工業貿易署(TID)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
香港特別行政区基本法「輸出入(登録)規則」〔Cap.60E Import and Export (Registration) Regulations〕(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食物安全条例「食品輸入業者および食品卸売業者の登録制度」(Registration scheme for food importers and food distributors)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「輸出入条例」(Cap.60 The Import and Export Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「薬剤業および毒薬条例」(Cap. 138 Pharmacy and Poisons Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「薬剤業および毒薬規則」(Cap. 138A Pharmacy and Poisons Regulations)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「中医薬条例」(Cap.549 Chinese Medicine Ordinance)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港特別行政区基本法「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
香港食品安全センター「申請書」(Application forms)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署「ガイドラインおよびフォーム」(Guidelines & Forms)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署「オンライン登録申請システム医薬製品の新規登録に関するガイダンスノート〔Guidance Notes on New Account Registration for Pharmaceuticals Licence Application and Movement Monitoring System (“PLAMMS”)〕」(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(214KB)
香港衛生署「輸出入ライセンス申請に関するガイダンスノート」(Guidance Notes for the Application of Import and Export Licences)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(198KB)
香港衛生署「再輸出を目的とした未登録医薬品の輸出入ライセンス申請に関するガイダンスノート」(Guidance Notes on Application of Import & Export Licences for unregistered pharmaceutical products for re-export purpose)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(320KB)
香港衛生署「医薬品卸売ライセンスの申請に関するガイドライン」(Guidelines for Application for Wholesale Dealer Licence)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(522KB)
中薬組(CMB)「中薬材の輸出入ライセンス申請に関するガイドライン」(Guidelines for Application for Import/Export Licence of Chinese herbal medicines)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2,960KB)
中薬組(CMB)「中成薬の製品登録に関するハンドブック」(Application handbook on registration of proprietary Chinese medicines)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1,898KB)
中薬組(CMB)「中成薬の輸出入ライセンス申請に関するガイドライン」(Guidelines for Application for Import/Export Licence of Proprietary Chinese Medicines)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(3,398KB)
香港工業貿易署「販売しているフォーム」(Saleable Form)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港工業貿易署「輸入ライセンス様式3」見本(Sample of Import License 3 [TRA 187])(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(686KB)

2. 輸入通関手続き(通関に必要な書類)

調査時点:2023年12月

輸入(船積、航空貨物)商品にはすべて輸入陳述書(Import Statement)を添付します。輸入商品に課税商品を含まない場合は、その旨を明記した陳述書を添付しなければなりません。輸入陳述書の添付は、「課税商品条例」(Cap.109 Dutiable Commodities Ordinance)により義務付けられています。通関に伴う提出書類は次のとおりです。

  • 積荷目録(マニフェスト)
  • 航空貨物運送状(エアウエイビル)、船荷証券(オーシャンB/L)、またはほかの同様の書類
  • インボイスおよびパッキングリスト
  • 引渡し指図書(リリースレター)または貨物保管通知
  • 衛生証明書など(冷凍菓子など当該健康食品の種類によっては必要となります)

輸入にかかる事前申告は必要ありませんが、輸入後14日以内に輸入申告書をもって税関への申告が義務付けられています。商品価値にかかわらず、1部の申告書につき0.2香港ドルの手数料が発生します。

なお、当該製品が医薬品に該当する場合には、「輸出入条例」(Cap.60 The Import and Export Ordinance)に基づき、前述のとおり「医薬品輸入ライセンス」および「医薬品卸売ライセンス」の提示が必要となります。また、当該製品が漢方薬に該当する場合にはカテゴリーに応じた「輸入ライセンス」の提示が必要となります。

香港への日本産食品の輸出に当たっての注意喚起

  • 香港において、2023年9月14日以降、日本から輸入された食品の通関手続きが大幅に遅延する事例が一部で発生しています。香港政府によると、これは放射性物質規制とは無関係で、輸入貨物の集中に加え、通関手続きにおいて追加情報を求められるケースがあったことが原因であり、通関スタッフの増員によりスピードアップを図る方針が示されています。
  • 本件に際して香港政府は、通関手続きに時間を要するのは複数の要因があるものの、貨物の集中のほか、添付書類の記載内容の明確さや完全さなどによる場合があることから、特に個別のロットの中に異なる種類や異なる産地の食品が混載されている貨物の場合においては、明確、完全かつ正確な書類を添付するよう、注意を呼び掛けています。
  • これらを踏まえ、各輸出業者においては、香港側の輸入業者と十分に連絡をとり、適切に対応するようにしてください。

3. 輸入時の検査・検疫

調査時点:2023年12月

香港では、「公衆衛生および市政条例第132章第59条」(Cap.132 Section59 The Public Health And Municipal Services Ordinance)に基づき、香港食物環境衛生署(FEHD)が輸入食品を検査する権限を有しています。

輸入時における通関では、積荷目録(マニフェスト)などの書類の検査、および必要に応じて輸入される商品のサンプル検査が行われます(検査費用や手数料などは発生しません)。サンプル検査に関しては食品監視プログラム(Food Surveillance Programme)を参照してください。

また、当該製品が医薬品あるいは漢方薬に該当する場合には、輸入ライセンスに基づく審査、管理が行われます。

4. 販売許可手続き

調査時点:2023年12月

健康食品

香港では食品輸入業者および卸売業者に対して香港食物環境衛生署(FEHD)への登録が義務付けられています。登録申請には次の手続きが必要になります。

  1. 取り扱う食品の種類一覧、およびその他の指定の書類を所定の書式でFEHD署長宛に提出すること。
  2. 登録の有効期間は3年間。
  3. 初回申請料として195香港ドル、2回目以降は180香港ドルを支払うこと。

また、「食品業規則」により、レストランや店舗の営業には、それぞれの食品事業ライセンスの取得が必要です。

医薬品に該当する場合

当該製品が医薬品に該当する場合には、前述の「医薬品卸売ライセンス」の取得が必要となります。さらに、含まれる成分の種類によって、小売ライセンスの取得が必要になる場合があります(表参照)。

医薬品の販売に必要なライセンス
カテゴリー 名称 成分要件 必要な小売ライセンス 概要
カテゴリー1 Prescription Drug(處方薬物) 「薬剤業および毒薬規則(Cap. 138A)」のSchedule 3にリストアップされた毒物を含む医薬品 License for Authorized Seller of Poisons (ASP) 医師の処方箋のもと薬剤師による処方が必要なもの
カテゴリー2 Drug under Supervised Sales(監督售賣薬物) 「薬剤業および毒薬規則(Cap. 138A)」のPart 1 of the Poisonsを含むがSchedule 3の毒物を含まない医薬品 License for Authorized Seller of Poisons (ASP) 薬剤師による監督のもとで販売が必要なもの
カテゴリー3 なし カテゴリー1および2に該当せず「薬剤業および毒薬規則(Cap. 138A)」のPart 2 of the Poisons Listを含む医薬品 License for Authorized Seller of Poisons (ASP)およびLicense for Listed Seller of Poisons (LSP) 薬剤師による監督なしで販売が可能なもの

各小売ライセンスの取得を検討する場合には、次を参照してください

  • Authorized Seller of Poisons (ASP):
    「薬剤業および毒薬条例(Cap. 138) セクション13の規定に基づくライセンスの申請に関するガイダンスノート」(Guidance Notes on Application for Registration of Premises under Section 13 of Pharmacy and Poisons Ordinance (Cap. 138))
  • Listed Seller of Poisons (LSP):
    「薬剤業および毒薬条例(Cap. 138) セクション25の規定に基づくLSPライセンスの申請に関するガイダンスノート」(Guidance Notes on Application for Licence for Listed Sellers of Poisons under Section 25 of Pharmacy and Poisons Ordinance (Cap. 138))

漢方薬に該当する場合

当該製品が漢方薬に該当する場合には、カテゴリーに応じて次の卸売および小売ライセンスの取得が必要になります。

漢方薬に関する卸売、小売ライセンスの有無
カテゴリー 卸売ライセンス 小売ライセンス ガイドライン
中薬材(Chinese herbal medicines) 必要 必要 卸売ライセンス:「中薬材の卸売ライセンスについて」(Wholesaler License in Chinese herbal medicines)
小売ライセンス:「中薬材の小売ライセンスについて」(Retailer License in Chinese herbal medicines)
中成薬(proprietary Chinese medicine) 必要 不要 卸売ライセンス:「中成薬の卸売ライセンスについて」(Wholesaler license in proprietary Chinese medicines)
A) 中薬材(Chinese herbal medicines)に該当する場合
卸売ライセンス
  1. 対応フォーム:「中薬材卸売ライセンスへの申請フォーム 様式1B」(Application Form for Wholesaler Licence in Chinese Herbal Medicines (Form 1B))
  2. 申請に必要な書類:
    1. 商業登記証のコピー
    2. 法人設立許可証(certificate of incorporation)および取締役のリスト*
    3. 個人事業主/共同経営者/取締役および主な社員の明細(IDカード番号、パスポート番号など、中国語および英語の併記が必要)
    4. 事業所の簡単な見取り図
    5. 当該事業者が中薬材の販売を実施する可能性があることを証明する書類のコピー(サプライヤーからの見積もりやバイヤーとの取引書類など)
      *有限会社の場合は、法人設立許可証(certificate of incorporation)のコピーと取締役の一覧が必要とされる。個人経営あるいはパートナーとの共同経営の場合は、商業登記の各々様式1(a)、様式1(c)が必要とされる。
詳細については、「中薬材の卸売ライセンスについて」(Wholesaler License in Chinese herbal medicines)を確認してください。
小売ライセンス
  1. 対応フォーム:「中薬材小売ライセンスへの申請フォーム 様式1A」(Application Form for Retailer Licence in Chinese Herbal Medicines (Form 1A))
  2. 申請に必要な書類
    1. 商業登記証のコピー
    2. 法人設立許可証(certificate of incorporation)および取締役のリスト*
    3. 個人事業主/共同経営者/取締役および主な社員の明細(IDカード番号、パスポート番号など、中国語および英語の併記が必要)
    4. 事業所の簡単な見取り図
    5. 中薬材の取り扱いを管理、監督する従業員およびその代理人の学位および職歴を証明する書類
      *有限会社の場合は、法人設立許可証(certificate of incorporation)のコピーと取締役の一覧が必要とされる。個人経営あるいはパートナーとの共同経営の場合は、商業登記の各々様式1(a)、様式1(c)が必要とされる。
詳細については、「中薬材の小売ライセンスについて」(Retailers License in Chinese herbal medicines)を確認してください。
B) 中成薬(proprietary Chinese medicine)に該当する場合
卸売ライセンス
  1. 対応フォーム:「中成薬卸売ライセンスへの申請フォーム 様式1C」(Application Form for Wholesaler Licence in Proprietary Chinese Medicines (Form 1C))
  2. 申請に必要な書類
    1. 商業登記証のコピー
    2. 法人設立許可証(certificate of incorporation)および取締役のリスト*
    3. 個人事業主/共同経営者/取締役および主な社員の明細
    4. 事業所の簡単な見取り図
    5. 中薬材の取り扱いを管理、監督する従業員ならびにその代理人の学位および職歴を証明する書類
      *有限会社の場合は、法人設立許可証(certificate of incorporation)のコピーと取締役の一覧が必要とされる。個人経営あるいはパートナーとの共同経営の場合は、商業登記の各々様式1(a)、様式1(c)が必要とされる。
詳細については「中成薬の卸売ライセンスについて」(Wholesaler license in proprietary Chinese medicines)を参照してください。

関連リンク

関係省庁
香港食品安全センター(CFS)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食物環境衛生署(FEHD)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署(Department of Health)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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根拠法等
香港特別行政区基本法 「食品業規則」(Cap.132X Food Business Regulation)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
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香港特別行政区基本法「中医薬規則」(Cap. 549F Chinese Medicines Regulation)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
香港食物環境衛生署「必要なライセンスの種類に関するガイド」(Guide on Types of Licences Required)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食物環境衛生署「ライセンス申請の手引き」(Guide to Application for Licences)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食品安全センター「食品輸入業者および食品卸売業者の登録制度」(Registration scheme for food importers and food distributors)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港食品安全センター「食品輸入業者および食品卸売業者の登録制度に関するガイド」〔A Guide to the Registration Scheme for Food Importers and Food Distributors under the Food Safety Ordinance (Cap.612)〕(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2,296KB)
香港衛生署「香港における医薬品規制についてのイントロダクション」(Introduction to Drug Regulatory System in Hong Kong)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署「ガイドラインおよびフォーム」(Guidelines & Forms)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
香港衛生署「薬剤業および毒薬条例(Cap. 138) セクション13の規定に基づくライセンスの申請に関するガイダンスノート」(Guidance Notes on Application for Registration of Premises under Section 13 of Pharmacy and Poisons Ordinance (Cap. 138))(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2.8MB)
香港衛生署「薬剤業および毒薬条例(Cap. 138) セクション25の規定に基づくLSPライセンスの申請に関するガイダンスノート」(Guidance Notes on Application for Licence for Listed Sellers of Poisons under Section 25 of Pharmacy and Poisons Ordinance (Cap. 138))(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2.9MB)
中薬組(CMB)「中薬材の卸売ライセンスについて」(Wholesaler License in Chinese herbal medicines)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
中薬組(CMB)「中薬材の小売ライセンスについて」(Retailers License in Chinese herbal medicines)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
中薬組(CMB)「中成薬の卸売ライセンスについて」(Wholesaler license in proprietary Chinese medicines)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

5. その他

調査時点::2023年12月

なし

香港の輸入関税等

1. 関税

調査時点:2023年12月

輸入にかかる関税はありません。

2. その他の税

調査時点:2023年12月

なし

3. その他

調査時点:2023年12月

なし

その他

調査時点:2023年12月

なし