ロシア、イランからの入国を一時的に制限

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2020年03月03日

ロシア政府は2月27日、イランからロシアへの入国を一時的に制限する措置の導入を発表した(2020年2月27日付連邦政府指示第446-r号、447-r号)。2月28日から、就学、就労、私用(注1)、観光、通過(トランジット)を目的としたイラン人のロシアへの入国を一時的に停止する。

内務省と同地方局は、イラン人への就学および就労ビザ申請に必要な招待状の申請受け付けおよび発給を一時停止。同じく、現在ロシア連邦外にいるイラン人の雇用と就労許可の発給も一時的に停止する。

外務省は、就学、就労、私用、観光、通過を目的としたイラン人へのビザの発行を一時的に停止し、通過ビザについては、イランに滞在もしくは居住する外国人も発行停止の対象とする。また、イラン人に対して既に発行されている電子ビザ(注2)も使用不可となる。

さらに、2月28日から、モスクワのシェレメチェボ空港を除いて、イランからの空路での外国人入国を一時的に制限する。ただし、ユーラシア経済連合(EEU)加盟国の国民、航空機の乗務員、公式代表団、ロシア連邦での居住許可保有者は対象外となる。

運輸省によると、シェレメチェボ空港を発着するアエロフロートとマハン航空の便は引き続き運航され、全てターミナルFに集約される(「インターファクス通信」2月27日)。

(注1)主にロシア居住者の近親者向けに発給されるビザの種類。

(注2)極東地域、カリーニングラード州、サンクトペテルブルクおよびレニングラード州での陸空海路によるロシア連邦への入国について、インターネット経由で申請した電子ビザによる入国を可能にする制度(2019年6月13日記事7月2日記事10月4日記事参照)。

(加峯あゆみ)

(ロシア)

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