インド台湾商工会議所、ニューデリーで発足

(インド、台湾)

ニューデリー発

2024年04月25日

インド台湾商会聯合総会(インド台湾商工会議所)が422日、インドで発足した。インド国内の台湾商工会議所としては、これまでデリー、ムンバイ、ベンガルール、チェンナイの4都市に各地域単位で設立されていたものの、全国を管轄する組織としては今回が初となる。新組織は世界台湾商会聯合総会(世界台湾商工会議所)に所属することとなり、初代会長にはデリー台湾商工会議所の何俊炘会頭が就任した。

首都ニューデリーで同日に開かれた発足記念式典で、台北駐日経済文化代表処の葛葆萱代表は、今回発足した組織が新規事業展開を図る台湾系企業同士の情報交換の場となることへの期待感を示した。葛代表はまた、インドに現在進出している台湾系企業は250社、事業拠点は296カ所、台湾の対インド投資は累計約46億ドルに上ると述べた。

スローガン「メーク・イン・インディア」の下で製造業振興を掲げるインドでは、台湾系企業は半導体や電子部品分野で注目を集めることが多い。台湾系電子機器受託製造(EMS)大手の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下のフォックスコン、和碩聯合科技(ペガトロン)の2社は、南部タミル・ナドゥ州やカルナータカ州でのiPhone生産を近年強化している(2024年4月16日記事参照)。また、タタ・エレクトロニクスが台湾の力晶積成電子製造(PSMC)と提携し、西部グジャラート州で半導体工場を設立する計画をインド政府が20242月に承認したことも大きく報じられた(2024年3月4日記事参照)。なお、台湾系企業が台湾式タピオカドリンク店を北部デリー準州内でオープンするなど(2023年1月4日記事参照)、サービス分野の事業展開も一部みられる。

写真 ニューデリーで開かれた発足記念式典(ジェトロ撮影)

ニューデリーで開かれた発足記念式典(ジェトロ撮影)

(広木拓)

(インド、台湾)

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