スナク英首相、COP28に合わせ、中東各国の首脳と会談、イスラエル情勢を議論

英国のリシ・スナク首相は12月1日、アラブ首長国連邦（UAE）で開催されている国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議（COP28、2023年12月1日記事、2023年12月4日記事参照）に合わせ、中東各国の首脳と会談を実施した。イスラエル・パレスチナ情勢について議論した。

イスラエルのアイザック・ヘルツォーク大統領との会談では、市民の犠牲を防ぎ、ガザ地区に対する支援物資の搬入を拡大することの必要性をあらためて強調した。また、両首脳はすべての人質の安全な解放を確実に実施するための取り組みについて議論したほか、スナク首相はヨルダン川西岸地区における緊張緩和の重要性について言及した。

カタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長に対しては、人道目的の一時的戦闘休止に同国が果たした役割に感謝しつつ、長期的にはイスラエル、パレスチナ双方の安全と繁栄を確保する解決する「二国家解決」に向けて協力しなければならないと述べた。

エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領に対しても、ガザ地区への支援物資搬入や人質解放に向けた取り組み、英国人の退避支援に対し謝意を示したほか、英国によるさらなる支援の提供についても言及した。

ヨルダンのアブドゥッラー2世国王に対しては、パレスチナ人への人道支援において同国が果たした役割を評価したほか、紛争の長期的な解決に向けた英国のコミットメントをあらためて表明した。

（山田恭之）