「一帯一路」フォーラム、カザフスタンと中国が30件の文書に署名

(カザフスタン、中国)

タシケント発

2023年11月14日

カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領は10月17〜18日、第3回「一帯一路」国際協力ハイレベルフォーラム(2023年10月16日記事参照)開催に合わせ、中国を公式訪問した。訪問期間中、中国の習近平国家主席、李強首相、趙楽際全国人民代表大会常務委員長と会談したほか、中国石油化工集団(シノペック)、中国中信集団(CITIC)、中国中車(CRRC)、圓通速達(YTO EXPRESS)の経営トップと個別面談を行った。

トカエフ大統領は17日に行われた習国家主席との会談で、貿易、経済、石油、ガス、石油化学、エネルギー、金融、輸送、物流分野に加え、原子力産業、機械工学、観光、電子商取引、ハイテク技術分野での包括的協力関係の発展について議論し、戦略的パートナーシップ強化に関する政府間協定に署名した(添付資料表1参照)。また、総額にして165億4,000万ドルに相当する投資、貿易、技術移転、融資などに関する30件の投資協定を締結した(添付資料表2参照)。

同会談でトカエフ大統領は「カザフスタンは『一帯一路』構想が開始されてから、その推進に積極的に参加してきた。包括的戦略パートナーシップにより2国間関係が急速に発展する」と述べた。また、2024年は中国で「カザフスタン観光年」と定められていることに触れ、相互の文化的、人的交流が進み、両国の関係を質的に新たなレベルに引き上げると期待を寄せた。習国家主席は「両国は信頼を深め、平和と安定維持に貢献することができる。国際情勢がどのように変化しても、両国は初志を貫き、相互扶助していく」と述べた。

カザフスタン外務省は10月20日、5月に中国西安市で開催された「中国・中央アジアサミット」で署名された相互ビザ免除協定(2023年4月17日記事参照2023年5月23日記事参照)が11月10日に発効すると発表した(同省SNS「テレグラム」10月20日)。

(増島繁延)

(カザフスタン、中国)

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