韓国の2018年対外直接投資、4年連続で過去最高に

(韓国)

ソウル発

2019年03月13日

韓国の企画財政部が3月8日発表した「2018年の年間および第4四半期(10~12月)の対外直接投資動向」によると、韓国の2018年の対外直接投資(実行ベース)は前年比11.6%増の497億8,000万ドルを記録し、4年連続で過去最高となった。業種別では製造業と金融・保険業などが大幅に増加した(表1参照)。地域別では、アジアと欧州向けの投資が増加した(表2参照)。

業種別にみると、製造業(前年比92.7%増)と金融・保険業(21%増)、不動産業(34.8%増)が投資の伸びを牽引した一方、卸売・小売業(74.9%減)は急減した。

表1 業種別の対外直接投資(実行ベース)

地域別にみると、アジア(前年比27.5%増)と欧州(63.1%増)向けの投資が増加し、国別の上位は米国、ケイマン諸島、中国、香港、ベトナムの順だった。聯合ニュース(3月8日)によると、半導体大手のSKハイニックスが東芝メモリの買収金をケイマン諸島にある特別目的会社(SPC)に送金した。

表2 地域別・国別の対外直接投資(実行ベース)

日本向けの直接投資は、企画財政部の発表では記載がなかったが、韓国輸出入銀行によると、不動産業(4億9,300万ドル)や情報通信業(3億300万ドル)、金融・保険業(2億ドル)などを中心として、前年比57.9%増の13億1,200万ドルとなった(表3参照)。

表3 日本向けの対外直接投資(実行ベース)

〔李丙鎬(イ・ビョンホ)〕

(韓国)

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