11月のインフレ率が1.3%、中銀は2019年通年2.4%と予測
(フィリピン)
マニラ発
2019年12月18日
フィリピン統計庁(PSA)は12月5日、11月の消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)を前年同月比1.3%と発表した。10月(0.8%)、9月(0.9%)に次いで2019年3番目に低い値で、前月より0.5ポイント増、前年同月よりは4.7ポイント減となった(表参照)。
2019年の6月以降5カ月連続で減少していたインフレ率が、0.5ポイントとわずかではあるが上昇した理由についてPSAは、アルコール・たばこ(17.6%)、保険(3.1%)、家庭備品・設備(2.8%)、衣類・靴類(2.7%)といった品目が11月のインフレ率を引き上げたとした。
2019年の1月から11月までの平均のインフレ率は2.5%で、政府目標の2~4%の範囲内にとどまっており、5.2%を記録した2018年通年のインフレ率と比べて半減している。フィリピン中央銀行(BSP)の金融政策委員会は11月14日、2019年通年のインフレ率の予測値を、それまでの2.5%から0.1ポイント引き下げて2.4%とした。一方で、2020年と2021年のインフレ率の予測はともに2.9%とし、予測値を変更しなかった。
(坂田和仁)
(フィリピン)
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