3月の消費者物価指数上昇率は前年同月比3.05%、7カ月ぶりに3%台に

(インドネシア)

ジャカルタ発

2024年04月11日

インドネシア中央統計庁(BPS)は4月1日、2024年3月の消費者物価指数(CPI)の上昇率を前年同月比3.05%、前月比0.52%と発表した(添付資料表、図参照)。上昇率は2023年9月以降2%台で推移していたが、7カ月ぶりに3%台となった。中央銀行は2024年のインフレ目標を1.5%~3.5%に設定している(2024年1月18日記事参照)。価格変動の大きい食品やエネルギーを除いたコアインフレ率は、前年同月比1.77%(前月比0.23%)だった。

前年同月比のCPI上昇率は、主要11品目のうち、10品目で上昇した。最も上昇率が高かったのは食料・飲料・たばこの7.43%で、パーソナルケア・その他サービス(3.56%)、レストラン(2.51%)と続いた。地域別にみると、調査対象となっている150都市全てで上昇した。前月比のCPI上昇率も、主要11品目のうち、情報・通信・金融サービスを除いた10品目で上昇した。最も上昇率が高かったのは食品・飲料・たばこの1.42%だった。

インドネシア中央銀行は「インフレ率の上昇は、断食月(ラマダン)と断食明け大祭(レバラン)(注)に伴う需要増加に加え、エルニーニョ現象の影響を受けたことによるコメの供給量減少が主な要因。今後、収穫期に入り供給増加が見込まれるため、コメ価格の上昇圧力は低下するだろう」とした(4月1日インドネシア中央銀行プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(注)2024年のインドネシアのラマダンは3月12日からで、4月10日と11日がレバランの祝日に設定されている。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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