BYD、新生産拠点の投資額を55億レアルに拡大

(ブラジル、中国)

サンパウロ発

2024年03月26日

中国の電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は3月18日、ブラジル・バイーア州カマサリ市で建設が予定される大型生産拠点のための総投資額を30億レアル(約900億円、1レアル=約30円)から55億レアルに引き上げると発表した。BYDの李柯副総裁は3月18日付同社公式リリースで、「この55億レアルは短期間で投資される。バイーア州で早く車を製造するために工事を加速させたい」と述べた。

新生産拠点は、EVとハイブリッド車生産工場、電動バス、電動トラックシャーシの生産工場、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの材料加工工場で構成される(2023年7月6日記事参照)。そのほか、バイオエタノールでも走行できるハイブリッド車の開発に向けた研究所を設立することも予定されている。また、今回の発表では、従業員のために5棟の住宅棟を建設する計画もあることが分かった。場所は工場から3.5キロ以内で、4,230人が住むこととなる。

工事は2023年10月に開始された(2023年10月26日記事参照)。自動車の組み立ては2024年末、製造は2025年までに開始する見込み。最初の段階では年間15万台を製造する見込みで、第2段階では30万台の生産まで達する可能性があるとしている。2024年3月19日付バイーア州政府公式リリースによると、BYDはバッテリー式電気自動車(BEV)の「ドルフィン」と「元PLUS」、プラグインハイブリッド車(PHEV)の「宋Plus」を新生産拠点で生産する。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル、中国)

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