成都市で「糖酒会」開催、日本産酒類をPR

(中国、日本)

成都発

2024年03月28日

中国西南部最大の食品・酒類展示会「第110回全国糖酒商品交易会(糖酒会)」(注)が32022日に成都市で開催された。今回は20234月に同市で開催された第108回糖酒会(2023年4月18日記事参照)に続き、中国西部国際博覧城と成都世紀城新国際会展中心の両会場で開催され、45カ国・地域から約6,600社の出展があった。

ジェトロは、中国西部国際博覧城内のワインや国際スピリッツなどをテーマにした展示会場にジャパンパビリオンを出展した。出展は2023年に続いて4回目で、上海市や北京市、遼寧省大連市、広東省深セン市など中国全土から日本酒類インポーター53社が出展し、計1,000種類以上の日本産の酒類をバイヤー向けにPRした。

写真 ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

写真 出展した日本産酒類のサンプル(ジェトロ撮影)

出展した日本産酒類のサンプル(ジェトロ撮影)

会期中の321日には専門家がバイヤー向けに「日本産酒類の新たな動向と発展」をテーマとするセミナーを実施した。セミナーには約150人のバイヤーが来場し、「日本産酒類を体系的に学ぶことができて非常に参考になった」というバイヤーの声が聞こえた。

写真 セミナーの様子(ジェトロ撮影)

セミナーの様子(ジェトロ撮影)

出展企業からは、「各地の代理商を探すために出展したが、大連市、安徽省、海南島、新疆自治区など、中国全土のバイヤーと商談ができた」「他の展示会よりも来場者に占める専門バイヤーの割合が高く、商談の効率が良かった」「来場者数が多く、商品の認知度を上げる面でも成果があった」「ジェトロが個別マッチングした商談に手応えを感じている」といった感想が聞かれた。

農林水産省の発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、日本から中国への農林水産物・食品の輸出額(2023年)は、国・地域別で第1位だが、前年と比べて14.6%減少し、2,376億円だった。中でも中国向け輸出額の主な減少品目にウィスキーや日本酒が挙げられている。このような状況下で、糖酒会は全国各地から専門のバイヤーが訪れるとともに、来場者そのものが多いことから、日本産酒類をPRする絶好の機会といえる。ジェトロはジャパンパビリオンを継続して出展することで、さらに日本産酒類の市場拡大につなげていく。

(注)全国糖酒商品交易会(糖酒会)は、1955年に開始した中国で歴史のある大型展示会の1つ。中国食品・酒類業界の今後のビジネス展開を占う「バロメーター」となっているとされる。

(内田剛)

(中国、日本)

ビジネス短信 8f5425de6d9c0746