与党党首のマハムドゥ・バウミヤ副大統領が所信表明演説

(ガーナ)

アクラ発

2024年02月20日

ガーナ副大統領のマハムドゥ・バウミヤ博士が2月7日、与党・新愛国党(NPP:New Patriotic Party)党首として所信表明演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行った。大統領選挙に向けたNPP内の予備選挙が2023年11月4日に実施され、マハムドゥ・バウミヤ副大統領が61.4%の最多得票率で4人の候補者の中から党首に選出された。

2024年12月7日に予定される大統領選挙では、NPPのバウミヤ副大統領と、最大野党・国民民主会議党(NDC:National Democratic Congress)党首のジョン・マハマ前大統領(2023年5月23日記事参照)の一騎打ちとなる可能性が高い。

バウミヤ副大統領の所信表明演説では、2017年からの副大統領としての現政権の実績や、今後のビジョンについて次のように述べ、マハマ氏の過去の政権運営を批判した。また、党首として近くマニフェストを発表するとした。

  • 2020年以降の世界的な新型コロナウイルス感染症のまん延、ロシアのウクライナ侵攻による物価高騰やサプライチェーンの寸断、債務状況悪化などの結果、国際金融市場での資金調達が困難となってIMFの支援を受け入れたが、スリランカのような混乱は起きなかった。また、2017年から2022年はこのような世界的混乱があったにもかかわらず、混乱がなかった2013年から2016年と比べ、主な経済指標は良好だった。
  • 現政権は高等教育まで無償化の引き上げや、道路・港、病院などの建設拡大、デジタル国民IDカード「ガーナ・カード」の登録者の大幅増、金と石油の交換政策(2023年1月12日記事参照)などを実現した。
  • 今後、大統領となった場合、まず国民の意欲を喚起し、実行力を高める。デジタル化を引き続き推進し、産業発展を進める。デジタル通貨、個人信用レーティングの導入、確定申告による納税の定着、デジタル化による納税の推進、汚職撲滅などを目指す。また、金などの資源の採掘拡大による通貨の安定、地方分権改革、官民連携による民間企業の活性化を図る。

(関根広亮)

(ガーナ)

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