英国の下院2選挙区で補選実施、野党・労働党が勝利

(英国)

ロンドン発

2024年02月19日

英国で2月15日、下院の2選挙区で補欠選挙が行われ、イングランド中部ウェリングバラ選挙区とイングランド南西部キングスウッド選挙区で、いずれも野党・労働党の候補者が勝利した。両選挙区ともに、2010年から2019年の計4度の総選挙で与党・保守党が勝利していた選挙区で、2019年の総選挙ではウェリングバラで約2万票、キングスウッドで約1万票の差をつけて勝利していた。労働党のキア・スターマー党首は今回の勝利について、保守党の失敗を示すもので、リセッション(景気後退、2024年2月19日記事参照)がその証左であり、有権者は労働党に期待をしているとコメントした。

調査会社ユーガブが2月14~15日に実施した調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、次回の総選挙の投票先として保守党と回答した割合は24%、労働党は44%となっている。前回調査(2月7日~8日)と比較すると、保守党は3ポイント増だが、労働党には依然として差をつけられている。

今回の補欠選挙では、右派政党のリフォームUK(旧ブレグジット党)の候補者が両選挙区で10%を超える得票率で3位につけており、保守党にとっては新たな課題とみる声もある(「BBC」2月16日)。先のユーガブの調査でも、11%が同党を投票先として回答している。

(山田恭之)

(英国)

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