米GM、70億レアルの追加投資発表、サステナブルモビリティーに注力

(ブラジル、米国)

サンパウロ発

2024年02月20日

米国自動車大手ゼネラルモーターズ(GM)は1月24日、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領との面談で、サステナブルモビリティーに向けて2024年から2028年までに70億レアル(約2,100億円、1レアル=約30円)を投資する計画を発表した。

同計画には工場の改善や、現地市場に適合した新技術の開発、車種ポートフォリオの刷新などが含まれている。GMは現在、ブラジルで販売されている全ての電気自動車(EV)を輸入しているが、この投資計画の実現により、国内生産が強化される見込み。GMのサンティアゴ・チャモロ南米担当社長は、今回発表した投資は全てブラジル向けで、アルゼンチンなどの他の国は関与しないと説明した。また、2024年中に6つの新型車を投入する予定も明らかにした。

GMのシルパン・アミン国際事業責任者は1月24日付の公式プレスリリースで「GMのグローバルなビジネス拡大計画にとって、ブラジルは戦略的に重要な国だ。南米への自動車の輸出拠点でもあり、エンジニアリング開発センターもある。市場拡大の可能性が高く、クリーンなエネルギーミックスとの親和性が高い新技術を備えた自動車が受け入れられやすい環境だ」と述べた。

ルーラ大統領は自身のX(旧ツイッター)アカウントで「このような投資によって、経済成長や発展が可能となり、人々の生活の質も上がるため、感謝している」として、ブラジル政府が発表した新PAC(2023年8月29日記事参照)、新自動車産業政策などのプログラム(2024年1月15日記事参照)にも言及しつつ、GMの発表を歓迎した。

(エルナニ・オダ、中山貴弘)

(ブラジル、米国)

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