ジェトロ、アフリカ向け医療機器商談会実施、検査機器など高品質な日本製品に需要も認証取得が必須

(アフリカ、アルジェリア、コートジボワール、ケニア、ガーナ、モロッコ、エジプト、チュニジア、日本)

調査部中東アフリカ課

2023年12月20日

ジェトロは12月4~13日に、医療機器を扱う日本企業とアフリカのバイヤーとの商談会をオンラインで開催した。本商談会は、ジェトロのオンライン国際ビジネスマッチングサイト「e-Venue外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を活用したもので、アルジェリア、コートジボワール、ケニア、ガーナ、モロッコ、エジプト、チュニジアから計10社のバイヤーが参加し、14社の日本企業と30の商談が実現した。

アフリカでは、病床数の確保、医療衛生の改善、治療薬の普及などが引き続きの課題だが、近年は人口増加によって小児科向け機器の需要が高まっているほか、経済成長に伴い糖尿病など現代病が急増しており、検査機器や人工透析機器も需要が高い。そうした中、中間層や富裕層はより高度な医療製品・サービスを求めるようになっている。中国やインド企業との価格競争がある一方、高品質な製品を取り扱う日本企業の中には、安価かつ品質も悪くない欧米企業を競合相手として挙げる企業もある(2021年9月9日付地域・分析レポート参照)。

今回の商談会では、糖尿病などの検査機器については、より正確な測定を行うために、価格よりもスペックを重視するとの声が多かった。そのほか、政府調達の割合が大きい点も、バイヤーが高品質な日本製品を求める理由だという。もっとも、アフリカでは依然として医療従事者や高度な医療技術を扱える人材が不足しており、一部バイヤーからは保守や研修サービスに関する質問が出ていた。また、バイヤー側はすぐに取引を開始するためにも、EUの安全基準を満たすCEマークや米国食品医薬品局(FDA)認証など、各国で必要な認証を取得するよう日本企業に求めていた。

(梶原大夢)

(アフリカ、アルジェリア、コートジボワール、ケニア、ガーナ、モロッコ、エジプト、チュニジア、日本)

ビジネス短信 94c5de9dab5e2255