最新EVミニバス、2023年内に香港内の道路で走行試験を実施
(香港)
香港発
2023年08月24日
香港の大手家電販売代理店である信興集団傘下の信興新能源(Shun Hing New Energy)は8月8日、電動ミニバス(以下、EVミニバス)の最新モデル「Moonca」を発表した。「Moonca」は、信興新能源と中国本土の格力鈦新能源傘下の珠海広通汽車による合弁事業だ(「サウスチャイナ・モーニングポスト」8月8日)。信興新能源の公式サイトの情報によると、同社のEVミニバス「Moonca」は、全長7.2メートル、座席数19席で、チタン酸リチウム電池を採用していることから、急速充電を実現し、電池容量の10%から90%までが約18分で充電可能となる。
香港特別行政区(以下、香港)は、2021年10月に「香港気候変動行動計画 2050(以下、行動計画)」を公表し、2050年までにカーボンニュートラルを目指すと発表した。行動計画の一環として、香港政府機関の環境保護署が2022年5月に「電気公共ミニバス試験計画」を公表した。行動計画では、公共交通機関のインターチェンジに充電スタンドを設置するほか、EVミニバス購入に向けた補助金を支給するとしている。信興新能源は行動計画で、EVミニバスのサプライヤー6社の1つに選ばれ、2023年内に香港域内の道路での走行試験を実施する予定だ。
なお、2022年10月に発表された2022年度の施政報告において、政府施設における電気自動車の充電施設の増設や電気・水素エネルギーを活用した公共交通機関の導入、2027年末までに約700台の電動バスと約3,000台の電動タクシーを新たに導入するなどグリーンな輸送を促進する方針が発表されている(2022年11月1日記事参照)。
〔何樂晴(エスター・ホー)〕
(香港)
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