デンマークのダンフォス、天津市でグローバルテストセンター運用を開始
(中国、デンマーク)
北京発
2023年05月22日
パワーマネジメントソリューションのダンフォス(本社:デンマーク)は5月10日、中国・天津市での冷却システム研究開発に関するグローバルテストセンター運用開始を発表した。
テストセンターは建築面積7,000平方メートル、総投資額は1億4,000万元(約28億円、1元=約20円)。主に商業用コンプレッサーやヒートポンプなどに関する研究開発とテストを行うとしている。併せて、テストセンターの所在地・武清区の政府と「中国・デンマークグリーン協力データセンター産業園」戦略協力協議も締結した。
報道によると、テストセンターは同社にとって天津市に進出して以降6度目となる追加投資で、金額は過去最大とされている(「経済日報」5月15日)。
ダンフォスグループのKim Fausing 最高経営責任者(CEO)は、テストセンターで実証した技術は空調設備、ヒートポンプ、データセンター、コールドチェーン、エネルギー貯蔵などに応用できるとし、中国やグローバルな顧客のゼロエミッション達成に役立つとしている。
中国の商務部と科学技術部は1月18日に「外資による研究開発センター設立をさらに奨励する若干の措置」を発表するなど、外資系企業による研究開発拠点設立を推進している(2023年2月1日記事参照)。
これに関して、米国の水処理関連企業ザイレムが上海市に研究開発拠点を3月6日に設立(上海市政府発表)、フランスのシュナイダーエレクトリックが同月29日に江蘇省無錫市にオートメーションに関する研究開発センターを設立(「中国経済網」4月7日)、5月にはフランスのLVMHが上海市にアジア最大規模の研究開発拠点をオープン(「第一財経」5月8日)するなどの発表・報道が続いている。
(河野円洋)
(中国、デンマーク)
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