上海で第5回輸入博開幕、145カ国・地域・国際組織が出展

(中国)

上海発

2022年11月09日

第5回「中国国際輸入博覧会(CIIE)」が11月5日、上海市の国家会展中心で開幕した(11月10日まで)。ジェトロは第1回から5年連続でジャパンパビリオンを設け、日本企業の中国向け販路開拓・拡大を支援している。

開幕前日の4日夜に行われた開幕式では、習近平国家主席が2020年から3年連続となるビデオメッセージで講演を行い、CIIEは中国の新たな発展の窓口となって高い水準の対外開放を促進し、世界各国が利用する「国際公共財」になるだろうと力説した。また、世界各国・地域が中国の制度型開放の機会を得られるために、中国は新たな「外商投資奨励産業目録」の実施(2022年11月4日記事参照)として、「サービス業の開放拡大に向けた総合モデルエリア」の建設を進めるほか、「自由貿易試験区」の高度化、海南自由貿易港の建設を加速させ、改革開放総合試験プラットフォームの役割を発揮していくことを強調した。

この輸入博には145カ国・地域・国際組織が参加した。うち、国家展示ホール(オンライン開催)に66カ国と3つの国際組織、企業展示ホールに127カ国・地域の企業がそれぞれ出展した。参加国・地域数はいずれも前回を上回った。地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の加盟国が全て参加したほか、「一帯一路」の沿線国、上海協力機構の加盟国の出展も増えた。ニカラグア、ジブチ、イラク、アイスランドなどの8カ国が初めて国家展示ホールに参加した。

企業展示ホールは2020年と2021年開催と同様、食品・農産品、自動車、工業技術・設備、消費品、医療機器・ヘルスケア製品、貿易サービスの6つの展示エリアで構成した。中国の第14次5カ年規画を反映し、農産物の種苗エリアと人工知能(AI)エリアを新設したほか、低炭素および環境保護技術、イノベーション・インキュベーションの特設エリアも拡大した。

日本からは、トヨタ自動車やパナソニック、キヤノンなども多数出展している。ジェトロは3つの分野(食品・農水産品、消費財、医療機器・医薬保健)でジャパンパピリオンを設置した。また、フォーチュングローバル500の企業を中心とする業界トップ企業284社が参加した。

写真 ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの様子(ジェトロ撮影)

写真 日本酒の試飲に並ぶ参加者(ジェトロ撮影)

日本酒の試飲に並ぶ参加者(ジェトロ撮影)

(劉元森)

(中国)

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