世界で再エネ・新エネ事業を推進する英国シェル
(英国、ナイジェリア、米国、インド、オランダ、ドイツ)
ロンドン発
2022年10月06日
英石油大手シェルは、ナイジェリアの太陽光エネルギー企業デイスター・パワーを買収の予定で(2022年10月6日記事参照)、当局による承認待ちだ。デイスター・パワーの9月28日付発表によれば、シェルがアフリカで電力企業を買収するのは今回が初めてで、シェルは西アフリカでの再エネ分野における第一歩と位置付けている。
なお、シェルは、太陽光の関連活動としてアフリカ以外でも、2021年12月に米国の太陽光エネルギー貯蔵関連のサビオン(Savion)の買収を完了し、2022年4月にインドの太陽光・風力給電関連のスプリングエナジー(Sprng Energy)を買収することで合意したと発表した。それぞれ子会社を通じた買収だ。
シェルは太陽光以外にも、風力や水素などの再生エネルギー・新エネルギー事業を行っており、2022年に入ってからも様々なプロジェクトを発表している。風力では、1月に英国大手電力企業スコティッシュパワーと合同で、スコットランド海域での大規模浮体式洋上風力発電プロジェクトを落札したことを発表している。
水素に関しては、同じく1月に中国でのグリーン水素製造開始を発表したほか、7月にはオランダ・ロッテルダムのグリーン水素プラント建設に向け投資予定と発表した。9月にはドイツ電機大手シーメンスと、産業向けのグリーン水素製造プロジェクトなどに重点を置いた低炭素・高効率なエネルギー技術の開発に向けた覚書を締結した。
(レイナー・あや)
(英国、ナイジェリア、米国、インド、オランダ、ドイツ)
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