中銀、対米ドルのフリブニャ為替レートを切り下げ

(ウクライナ)

欧州ロシアCIS課

2022年07月22日

ウクライナ国立銀行(NBU、中央銀行)は721日、対ドルのフリブニャ為替レートを1ドル=25.2549フリブニャから36.5686フリブニャに切り下げた(中銀プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

措置導入の背景について、中銀は「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に起因するウクライナ経済の基礎的指標の変化およびドル高のため」と説明している。通貨の切り下げにより、製造業の競争力を向上させ、また戦時下におけるウクライナ経済の回復を支援することができるという。

キリル・シェフチェンコ総裁は「為替レートを固定することで、中銀はインフレの動きを制御し、金融システムの安定した機能を下支えすることができる。このような措置は、戦時下における経済の安定した運営のために不可欠なものだ」とコメントしている。

中銀は224日、国内の金融システムの信頼性と安定性の確保などを目的として、対ドル為替レートを含む公定レートを224日時点のレートに固定していた(2022年3月3日記事参照)。

(宮下恵輔)

(ウクライナ)

ビジネス短信 b199ffb217cd033b