入国規制は新型コロナ前と同様、手続きも円滑

(英国)

ロンドン発

2022年05月06日

英国では、新型コロナウイルス感染対策として導入した入国時の水際措置を3月18日に撤廃(2022年3月15日記事参照)。これに伴い、ワクチンの接種完了か未了かを問わず、入国手続きは新型コロナ感染拡大前と同様となっている。4月30日に羽田空港からロンドン・ヒースロー空港を利用して入国したジェトロ・ロンドン事務所員の体験も含め、5月3日時点の情報をまとめた。

1.入国前に準備すべき書類・手続きなど

ワクチン接種完了者は1月7日午前4時(英国時間)、未完了者は3月18日午前4時から、英国渡航前の検査が撤廃。渡航前に入力が義務付けられていた乗客追跡フォームも3月18日午前4時から義務が撤廃されており、新型コロナ関連で入国前に準備すべき書類はない。所員によると、日本側の空港カウンター、搭乗ゲートともに英国への渡航に際して提示を求められた書類はなかった。

2.入国手続きの手順

着陸後、入国審査を実施。新型コロナ関連で求められた書類はない。自動改札ゲートを利用して入国、ゲートでの待ち時間は20分程度だった。

3.入国後の必要手続き・行動制限

入国後の自主隔離義務については、渡航前検査と同様のタイミングで撤廃されている。検査義務についても撤廃。

4.留意点など

新型コロナ陽性時の自主隔離や、屋内施設や公共交通機関でのマスクの着用については、各自治政府によって異なるため、注意が必要。イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドでも陽性者に隔離義務はないが、イングランド、スコットランド、ウェールズでは5日間(注1)、北アイルランドでは10日間(注2)の自主隔離が推奨されている。マスクはスコットランド、ウェールズ、北アイルランドで屋内施設や公共交通機関での着用を推奨。イングランドでは新型コロナなど呼吸器系感染症による重症化リスクの高い者と接触する際や、新型コロナ感染率が高い場合、呼吸器系感染症が拡大している際に混雑した場所に行く際に、着用を推奨している。ロンドンでは交通局(TfL)がバス、鉄道、地下鉄などを利用する際の着用を強く推奨している。

英国と大陸欧州を結ぶ高速鉄道ユーロスターについても、4月9日に利用したロンドン事務所員によると、新型コロナ関連の書類確認は行われていない。

(注1)ウェールズは5日目以降の迅速抗原検査で2日連続陰性を確認するまで隔離継続を推奨。

(注2)5日目以降の迅速抗原検査で2日連続陰性となった場合、その時点で隔離を終了。

(山田恭之)

(英国)

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