4月1日以降の入国手続き詳細発表、入国時PCR検査は不要に

(マレーシア)

クアラルンプール発

2022年03月29日

マレーシア保健省は3月24日、4月1日以降に海外からの旅行者に適用する入国手続きの詳細を発表した。ワクチン接種を2回またはブースター接種を終えている場合、入国後24時間以内の抗原検査で陰性であれば隔離を免除することが発表されていたが(2022年3月11日記事参照)、入国前後の具体的手続きが今回あらためて周知された。

旅行者は出国前に、政府の新型コロナ対策アプリ「MySejahtera(マイセジャテラ)」を通じて、必要事項を入力する必要がある(添付資料表1、保健省ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照)。7歳以上であれば、出国前のPCR検査も引き続き求められる。

また、ワクチン接種状況別の検査や隔離運用は添付資料表2のとおりだ。ワクチンの接種回数や年齢、感染歴などに応じて、検査の種類や隔離の有無が異なる。

保健省は、4月1日以降に廃止する事項・仕組みとして、(1)アプリ上の旅行者用自宅隔離システム、(2)ランカウイ島トラベルバブル、(3)高リスク国からの入国者に付与していたデジタルトラッカー、(4)高リスク国のリストそのもの、(5)入国時の空港でのPCR検査、(6)出入国申請システム「マイトラベルパス」、(7)マレーシア投資開発庁(MIDA)管轄の短期ビジネス・ワンストップセンター、を挙げた(保健省ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。「新型コロナ禍」で特例として導入したこれら制度が、越境移動の正常化とともに撤廃される。(7)については2021年3月以降、ビジネス目的の入国者に利用されていたが、滞在を認められる期間の短さや申請手続きの煩雑さが問題点として指摘されていた。

シンガポールとの陸路の往来は全面再開、自家用車も可

マレーシアはまた、シンガポールとの陸路往来を4月1日以降、全面的に再開する。3月24日に、イスマイル・サブリ首相とシンガポールのリー・シェンロン首相が共同声明を発表した(マレーシア首相府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますシンガポール首相府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。両国間では現在、ワクチン接種を条件とした隔離なしでの往来を認める「ワクチン・トラベル・レーン(VTL)」が適用されているが、4月以降は出発前と到着時の検査も不要となる。また、現在使用されている専用バスのみならず、自家用車での往来も認められる。

(吾郷伊都子)

(マレーシア)

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