軽症者は隔離宿泊療養に、新型コロナ治療ガイドラインを改定

(中国)

北京発

2022年03月17日

中国国家衛生健康委員会は3月14日付で「新型コロナウイルス肺炎診療方案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」の試行第9版を公表した。同方案は、国家衛生健康委員会が各省・市・自治区などの衛生健康委員会と中医薬管理局に対し、新型コロナウイルス感染症に関わる診断基準や治療方法などを示したガイドラインとの位置付け。2021年4月14日付で公表されたこれまでの方案(試行第8版修訂版)では、新型コロナウイルス感染症患者(疑似症例を含む)は全て指定医療機関で隔離治療することが求められていたが、新版の方案では、肺炎症状を伴わない軽症者は集中隔離施設での療養・健康観察を行い、症状が深刻または悪化した場合は指定医療機関で治療することとされた。

また、これまでは完治して退院した後も14日間の隔離と健康観察が求められていたが、新版では在宅で7日間の健康観察を行うかたちに改めた。

中国ではこの数日、1,000人を超える新型コロナウイルス新規感染者が報告されており、感染者が急増した地域では医療資源の確保が課題となっている(「環球網」3月16日)。中国中央電視台(CCTV)の3月14日の報道によると、感染が急拡大する吉林省吉林市では、展示会場などに複数の仮設病院が開設されている。また、民用航空局は15日、上海市での感染状況を踏まえて、3月21日から5月1日までの間、日本発着便を含む一部の国際便を上海市以外の都市発着に変更するとの措置を発表した(2022年3月17日記事参照)。

(草場歩)

(中国)

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