新型コロナワクチン接種完了率は34.3%、接種遅れでワクチン消費期限切れの可能性も

(ボリビア)

リマ発

2021年11月25日

ボリビア保健スポーツ省(MSyD)は11月22日のプレスリリースで、同国の新型コロナウイルスのワクチン総接種回数(注)が836万5,014回に達したと発表した。全国の18歳以上の接種対象者のうち1回目接種者数は394万1,329人、2回目は308万2,872人、単発接種〔1回接種で済むジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製ワクチン使用〕は97万7,546人に上るほか、36万3,267人の18歳以上の基礎疾患患者が3回目のブースター接種を受けたという。

MSyDが発表しているボリビアの人口(1,184万1,955人)を基に、2回接種完了者数とJ&J製ワクチン接種完了者数を合わせた数字から算出される同国の接種完了率は34.3%となり、10月19日時点の31.1%から大きくは進展していない状況がうかがえる(2021年10月22日記事参照)。MSyDのマリア・レネー・カストロ副大臣によると、自治体によるワクチン接種が進まないため、一部でJ&Jワクチンの消費期限が切れる事態も想定されているという(「エル・デベール」紙11月19日)。

一方で、MSyD傘下の国家保健情報システム疫学監視網(SNIS-VE)が発表した2021年第45週(11月第3週)の最新データによると、ボリビア全土の累計感染者数は1カ月前と比べて3.3%(1万6,667人)増の52万3,144人、累計死者数は同1.0%(184人)増の1万9,016人に上る。地域別では、人口の最も多い東部サンタクルス県が累計感染者数18万5,056人(全体構成比35.4%)、累計死者数7,543人(同39.7%)と依然として最も多く、次いで、ラパス県が累計感染者数10万5,785人(20.2%)、累計死者数2,742人(14.4%)となっている(添付資料表参照)。

(注)ボリビア全土におけるスプートニクV、アストラゼネカ、シノファーム、ファイザー、J&J製ワクチンの1回目から3回目ならびに単発接種の合計。

(設楽隆裕)

(ボリビア)

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