フィンランド、日本からの入国制限を解除

(フィンランド、日本)

ロンドン発

2021年07月02日

フィンランド政府は6月29日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため制限していた日本からの入国を7月1日から再び解除すると決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。政府が基準とする過去14日間の10万人当たり感染者数が25件を下回ったことによる。これまで、重要物資の供給継続に不可欠な場合に限った商用旅行などを除き、日本から渡航する日本居住者の不要不急の入国は制限していたが、今回の解除により、目的を問わず証明書の提示なしで入国が可能となった。日本以外では、以下の国・地域に対する制限が同様に解除された。

【欧州(注)】

  • ブルガリアからの入国
  • オーストリア、チェコ、ドイツ、イタリア、リヒテンシュタイン、スロバキア居住者による、居住国からの入国

【欧州(注)域外】

  • 日本、台湾、香港、マカオ、アルバニア、北マケドニア、レバノン居住者による居住国・地域からの入国

他方で、感染数の増加のため、モナコからの入国と、ルワンダ居住者によるからルワンダからの入国を制限する。これにより、欧州域内で入国制限が解除された国・地域は、解除済みの アイスランド、マルタ、ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、サンマリノ、バチカン市国に上記7カ国を加えた14カ国・地域、欧州域外では、解除済みのオーストラリア、イスラエル、ニュージーランド、シンガポール、韓国に上記7カ国・地域を加えた12カ国・地域となる。

なお、6月21日に導入した欧州域内の国・地域対象の制限付き入国緩和措置(2021年6月21日記事参照)は今後も継続する。これらの措置は7月11日まで有効。

サッカー応援から帰国のファンの間で感染拡大

フィンランド保健福祉研究所(THL)は7月1日、サッカー欧州選手権の代表チームの試合観戦のため、6月16日にロシアのサンクトペテルブルクを訪れたファンの中から、帰国後に感染者が続出したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。フィンランドの6月21日から27日の間の感染数は前の週より400人以上増加の947人で、このうち約4割超がロシアでの試合観戦と直接関係するとしている。また、ヘルシンキで症例が大幅に増加した。現地メディア「yle」の6月28日付の報道によると、試合観戦後にフィンランドへ戻るファンの車両がバーリマー国境検問所で交通渋滞を引き起こしたため当局の判断により、特例として約800人のフィンランド入国時の検査が免除されていたとしている。

(注)EU加盟国、EFTA(スイス、ノルウェー、リヒテンシュタイン、アイスランド)、アンドラ、モナコ、サンマリノ、バチカン市国。

(杉田舞希、前薗香織)

(フィンランド、日本)

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