タミル・ナドゥ州、州内を3区分し新型コロナ対策の活動制限を緩和

(インド)

チェンナイ発

2021年06月24日

インド南部タミル・ナドゥ(TN)州は6月20日、新型コロナウイルス対策として現在講じている活動制限を延長する通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発出した。21日午前6時までとしていた活動制限(2021年6月17日記事参照)は6月28日午前6時まで延長するが、制限内容を一部緩和した。

今回の通達により、感染拡大が収まっていない州内11県(コインバトール県など主に州西部と中部沿岸部)をカテゴリーI、チェンナイおよび隣接する3県をカテゴリーIII、それ以外の23県をカテゴリーIIとした(注1)。

チェンナイ周辺(カテゴリーIII)での企業運営と移動にかかる主な変更点は以下のとおり。

  • 政府機関は、全職員が出勤可。
  • 民間企業のオフィスは、従業員が通常の33%を超えない範囲で出勤可。
  • 金融機関は、従業員が通常の3分の1を超えない範囲で出勤可。
  • 輸出工場は、全従業員が出勤可。
  • 許可されていなかった輸出以外の工場は、従業員が通常の50%を超えない範囲で出勤可。
  • 全ての建築工事が可能。
  • バス、チェンナイメトロなどの公共交通機関は、乗客着席キャパシティーの50%以下ならば運行可能。
  • タクシーやオートリキシャなどの利用では「eパス(許可証)」不要。

TN州の1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者数は、5月下旬の3万6,000人超をピークに減少傾向が続き、6月22日には6,895人となった。また、TN州のアクティブ患者数(注2)は5月下旬の31万人超をピークに減少傾向が続き、6月22日には5万6,886人となった。

(注1)TN州は38の県(英語表記:District)から構成される。カテゴリーごとの活動制限の緩和は通達を参照。

(注2)感染者数から回復者数と死者数を除いた数。

(浜崎翔太)

(インド)

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