首都圏州全域で土日祝日の外出を制限

(チリ)

サンティアゴ発

2020年12月10日

チリ保健省は12月7日、首都圏州全域に対して12月10日午前5時からより、規制緩和計画(2020年7月27日記事参照)の第2段階となる移行期(Transición)へ措置を変更すると発表した。首都圏州では複数の地域で新型コロナウイルス感染者数の増加が確認されている。同省は今回の措置は感染拡大を防ぐための短期的なものとしているが、現在、域内の8割超の地域に対し、より緩和の進んだ第3段階または第4段階の措置を適用していたことから、住民の生活に与える影響は甚大だ。

今回の措置により、首都圏州全域で土日祝日の外出が原則禁止となる。土日祝日の外出が必要な際は、週に1度のみチリ警察のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じて、事前に外出許可を取得することを求める。併せて、域内のレストランやカフェの営業は屋外スペースに限り、土日祝日は許可しない。ただし、既に対面式での授業を再開している教育機関については、12月10日以降も同様の形態で運営を継続することが可能と発表している。

今回の規制適用により、回復基調にあった経済活動の減退が懸念されるが、政府は人口の40%以上が集中する首都圏州で迅速な予防措置を取ることで、クリスマスや新年のバケーションシーズン中の感染拡大を予防する考えだ。

(岡戸美澪)

(チリ)

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