制限措置による影響緩和のため支援策を発表

(ハンガリー)

ブダペスト発

2020年11月20日

ハンガリー全土での急激な新型コロナウイルス感染者数の増加を踏まえ、政府は11月11日から外出制限を含む追加制限措置を導入したが(2020年11月10日記事参照)、オルバーン首相は、新型コロナウイルス感染者拡大および追加制限措置の影響を受ける事業者や個人に対する以下の支援策も順次、発表している。

〇11月13日発表

  • 飲食店のテークアウトに対する付加価値税(VAT)を27%から5%に引き下げ。

〇11月14日発表

  • 感染リスクを減らすため、非常事態宣言(11月4日)以降に有効期限の切れた身分証明書については、現在の非常事態宣言終了後から60日間有効とする。
  • オンライン授業を受ける学生を対象に、30日間インターネット利用を無料化。ただし、具体的な実施方法については現在、通信事業者と協議中。

〇11月16日発表

  • カード払いの際にPINコードの入力を不要とする(PINコードレス決済)上限の引き上げを2021年以降も継続。接触による感染リスクを軽減するため、2020年4月15日から12月31日まで上限が5,000フォリントから1万5,000フォリント(約5,100円、1フォリント=約0.34円)に引き上げられていた。これにより、カード決済による取引の9割がPINコードレス決済でカバーされ、不正利用などの問題も増加していなかった。ハンガリー国立銀行は2021年以降も同措置を継続するようカード会社および各金融機関に要請し、今回、合意が得られた。

なお、ハンガリー国内の1日当たりの新規感染者数は10月半ばから急増し、11月16日には6,495人と過去最高になった。

(口田琢仁、奥村明子)

(ハンガリー)

ビジネス短信 dd87a409739b9b84