首都圏州でレストランが部分的に再開、地方では感染増加

(チリ)

サンティアゴ発

2020年09月07日

チリ保健省は、9月2日から首都圏州のプロビデンシア、ラス・コンデス、ニュニョア、ビタクラ、サン・ホセ・デ・マイポの5コムーナ(注)と、バルパライソ州のロス・アンデス市、サン・フェリペ市に対し、規制緩和計画(2020年7月27日記事参照)の第3段階となる準備期(Preparación)への衛生措置の緩和を発表した。これにより、上記7地域でオープンスペースに限り、カフェやレストランなどの店舗での食事が可能となった。経済・振興・観光省の発表によると、オープンスペースは屋根のないテラス席や、屋根がある場合も周囲が一定程度開けており、密室にはなっていないことと定義されており、テーブルは少なくとも2メートルの間隔を空けて設置するか、収容人数を最大25%とすることが求められる。

写真 ラス・コンデスで営業を再開したレストランの様子(9月2日、ジェトロ撮影)

ラス・コンデスで営業を再開したレストランの様子(9月2日、ジェトロ撮影)

75歳以上の高齢者に発令されていた特別外出制限措置も、同日付で解除となった。今後は75歳以上の高齢者も地域ごとに発令される規制緩和計画に従うかたちとなるが、外出禁止措置発令地域に居住する場合は、心身の健康維持のため、月、木、土曜日のうち2時間の外出が許可されている。

首都圏州で規制緩和が進む一方で、首都圏州より先に規制緩和計画が進んでいたマガジャネス州やビオビオ州、コキンボ州などの地方で、新型コロナウイルス感染者の急増が確認されている。保健省は同地域に対して新たに外出禁止措置を発令するなど感染拡大防止に努めているものの、まだ楽観できない状況が続いている。

(注)コムーナとは、国の地方行政の基本単位。

(岡戸美澪)

(チリ)

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