マハーラーシュトラ州、ロックダウンを7月末まで延長

(インド)

ムンバイ発

2020年07月07日

インドのマハーラーシュトラ(MH)州政府は6月29日、州独自のロックダウンを7月31日まで延長する通達を発表した(州首相公式ツイッター投稿外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。また本発表後、ムンバイ大都市圏(MMR)を構成する9つの都市のうち、感染拡大スポットの中心とされるムンバイ市郊外のタネ市やナビ・ムンバイ市など7つの都市では、7月1日から10日間の完全封鎖(total lockdown)導入が追加的に決定された、と報じられている(「タイムズ・オブ・インディア」紙7月2日)。

今回の通達で示された緩和事項は、前回の通達(2020年6月3日記事参照)以後、一部改正(散髪など理美容室の一部営業)された内容を除き、大きく変更されていない。

また、禁止事項についても、これまでとほぼ同様の内容だが、6月28日にムンバイ市警察が出した通達が問題となっている。州政府の通達は、通勤といった必需要件以外の買い物や散髪、運動については「近所に限る」としているが、ムンバイ市警察はこれを「自宅から2キロメートル以内」と定義している(ムンバイ市警察公式ツイッター投稿外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。ムンバイ市警察は市内各所に検問所を設置し、29日と30日の2日間で、約2万3,000台の車両を違反として摘発した(「タイムズ・オブ・インディア」紙7月1日)。これまでも不要不急の外出に関し、警察がたびたび摘発に及ぶことはあったが、今回の「自宅から2キロメートル以内」という基準により、さらに厳格な対処が必要とされ、市民には大きな不安が広がっている。

インド保健・家庭福祉省によると、7月3日時点の国内の新型コロナウイルス感染者数は累計62万5,000人が確認されており、うち、およそ30%の約18万6,000人がMH州内で確認されている。

(比佐建二郎)

(インド)

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