ジェトロ、ブラジル特許審査ハイウェイ(PPH)ユーザーガイドラインの日本語仮訳を作成

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年06月11日

ジェトロは6月9日、ブラジル産業財産庁(INPI)が公表するブラジル特許審査ハイウェイ(PPH)ユーザーガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)の日本語仮訳(添付資料参照)を作成した。ガイドラインは2019年12月1日からの日本・ブラジルPPHの全技術分野撤廃(2019年11月28日記事参照)に合わせてINPIのウェブサイト上で公開された。

今回のガイドラインでは、対応するクレーム、いわゆる特許請求の範囲のルールに変更点があることに注意が必要だ。先行審査庁で特許性があるとされたクレームAについて、限定要素aを加えたクレームA+aについて、従前のガイドラインでは十分に対応するクレームとされていたが、今回、先行審査庁で審査されていない場合には、対応するクレームとはならず、PPHは認められないとされている。

INPI担当者によると、「先行審査庁で特許性を認められたクレームに比べて、クレームが拡張されているケースが散見されるため、審査官は、クレームが限定されているか否か判断することが必要になっている。PPHの目的の1つである審査負担軽減のためには、限定されているクレームについても、既に先行審査庁で審査されていることが望ましい」という。

(貝沼憲司)

(ブラジル)

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