ロシア郵便、「株式会社いつも.」と越境ECでの日本製品販売サイト開設

ロシア郵便は11月29日、国内外での電子商取引（EC）支援や、EC事業の立ち上げからフルフィルメント（注）に至るサービスをワンストップで提供する「株式会社いつも．」と、日本製品の販売を行うオンラインショップ「Kupijapan.com」を開設したと発表した。

この開設は9月の東方経済フォーラムで締結した覚書に基づくもの。覚書はロシア郵便と「いつも.」の役割分担を規定しており、ロシア郵便は注文処理、購入者とのやり取り、日本からの国際郵便を用いた商品配送、「いつも.」はオンラインショップへの製品情報の掲載、サプライヤーとのやり取り、受注処理業務を担うとしている（2019年9月17日記事参照）。

ロシア郵便によると、化粧品・コスメ、健康用品、チャイルドケア製品といったロシアで最も需要のある商品や新製品、これまで日本市場でしか販売されていなかった製品を取り扱うとし、オンラインショップの商品価格は全てルーブル建てで表示され、消費者にとって最大限、快適な価格を提供するとしている。配送は、ロシア郵便の各郵便局宛てや宅配も可能で、注文にはトレース番号が付され、パーソナルアカウントで追跡することができる。海外にあるECサイトと異なり、ロシアのインターネットショップであるため、ロシアの消費者による購入は簡単だと指摘する。

ロシア郵便国際ビジネス担当副部長のデニス・イリイン氏は「日本製品の多くは、伝統と最先端技術が調和した世界で最も優れた製品だが、現在、ロシアには十分に供給されていない。『いつも.』との共同プロジェクトはこの状況に変化をもたらす」と評した。

（注）商品受注から決済に至るまでの業務全般を指す。具体的には梱包（こんぽう）・発送業務、入金管理、在庫管理、物流管理、顧客管理など。

（齋藤寛）