周辺インフラ工事も進むドバイ万博、メトロ延伸は2019年内にもテストラン

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2019年05月14日

2020年ドバイ国際博覧会(以下、ドバイ万博)の開催に向けた国際会議において、ドバイ万博公社は会場内・周辺のインフラ整備計画と工事の進捗について発表した(2019年5月14日記事参照)。

ドバイ万博会場に接続するドバイ・メトロの延伸区間「ルート2020」については、2019年内にも車両の試験走行を実施できる見込みと発表があった。同延伸工事は、高層ビルの林立する高級住宅・観光エリア「ドバイ・マリーナ」周辺の「ナキール・ハーバー&タワーズ駅」から、万博会場を通過してドバイの第2空港「アール・マクトゥーム国際空港」までの15キロの区間を新たに敷設するもので、フランスのアルストムが中心となったコンソーシアムが建設を行っている。2020年6月に一般旅客の運行が開始される見込み。

そのほか、会場周辺のインフラ・商業施設の整備状況・計画としては、周辺道路の拡張工事と会場内へ接続する道路新設工事が2020年第1四半期に終了する見込み。会場へはメトロからの入り口のほかに、車で乗り付け可能な3カ所の入り口が設けられ、計3万台分の駐車場が配置される予定。各駐車場から入場口まではシャトルバスが運行される。万博会場からメトロ駅を挟んで向かい側に、会期中は各国館関係者ら3,500人が利用する2,100ユニットの住居施設群「エキスポ・ビレッジ」、およびそれに隣接する「ドバイ・サウス・モール」の建設が進められている。エキスポ・ビレッジへの入居開始は会期2カ月前の2020年8月で、同モールへは地場リテール大手のルル・ハイパーマーケットや映画館リール・シネマなどの入居が決定した。また、メトロ駅には4万5,000平方メートルの屋内展示会場が併設され、ビジネス関係の展示会やカンファレンスがドバイ万博と合わせ開催される予定。

ドバイ万博は、会場全体の8割を継続利用あるいは用途転換する方針で、2021年4月の会期終了から半年後に住宅商業複合エリア「ディストリクト2020」として再オープンする予定。

(田辺直紀)

(アラブ首長国連邦)

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