知的財産ニュース 韓国特許庁、「知財権QRコード標示推奨キャンペーン」を展開

2024年5月7日
出所: 韓国特許庁

ECプラットフォームの販売投稿に「知財権QRコード」表示を推奨…参加型イベントも開催

韓国特許庁6日は、誰でも出店できるECプラットフォームの事業者・販売者および一般国民を対象に、知的財産権の正しい表示への認識向上や虚偽表示の根絶に向けて「知的財産権QRコード表示推奨キャンペーン」を実施すると発表した。

知的財産権表示は、知的財産権の出願・登録に関する情報を、物品や物品の容器または包装(オンライン上では販売情報の投稿)に表示して消費者(ユーザー)にわかりやすく情報提供することである。

消費者が知的財産権に付与された「知的財産権QRコード」をスキャンすれば、当該の知財権情報を提供するKIPRIS外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます※の画面につながり、出願・登録の状況が把握できる。
※韓国と外国の知的財産権に関する情報を検索・閲覧できる特許情報検索サービス

特許庁は、企画調査、教育、広報などの活動を通じて知的財産権表示の必要性を伝えているが、ECプラットフォームなどで消費者が知財権の虚偽表示の真贋判定が難しいとの指摘があり、これを改善するためにキャンペーンを行う考えだ。

ECプラットフォームの販売投稿に「知財権QRコード」の表示を推奨…参加型イベントも開催

特許庁は、ECプラットフォームの販売者を対象に懇談会と教育活動などを行い、消費者が知財権情報をQRコードでスキャンして簡単に確認できるように、販売投稿に知財権QRコードの表示を推奨していく方針だ。また、ガイドライン、SNSイベント、PR動画の制作などでキャンペーンを広く展開していく計画だ。

また、多くの人に知財権QRコードのスキャンによる知財権情報確認を推奨するために、韓国知識財産保護院ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、知財権QRコードで知財権情報を確認する参加型イベント(5.13~17)を行う。参加者には抽選で特典を提供する。

多くみられる知財権虚偽表示の例としては、製品に適用されていない知財権登録(出願)番号の表示、拒絶された出願(登録)番号の表示、消滅された権利の表示、出願中の製品に登録番号を表示、名称の誤表示、出願していない商標・製品に出願(登録)と表示する行為などがある。

特許庁の産業財産保護協力局長は「知的財産権表示は製品に対する消費者の信頼性向上や不要な知財権紛争を事前に防ぐ効果がある」とし、「今回のキャンペーンを実施することで、正しい知財権表示の重要性について消費者の認識が高まるきっかけになってほしい」と述べた。

知財権虚偽表示の通報は、知的財産権虚偽表示通報センターウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、または、電話(1670-1279)にて相談できる。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
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