2022年版「ジェトロ世界貿易投資報告」 ―混乱極める世界経済、求められるビジネス戦略の再構築―

2022年07月26日

2022年版「ジェトロ世界貿易投資報告」の総論編を発表します。ポイントは次の4つです。詳細については、末尾添付の各資料をご覧ください。

報告のポイント

  1. 2022年版「ジェトロ世界貿易投資報告」は、世界経済の混乱要因と、それが貿易・投資、企業活動に与える影響に焦点を当てました。局地的な経済活動制限、供給制約や国際輸送の逼迫、ロシアのウクライナ侵攻など、多くの混乱要因が生みだす負の連鎖は、目下の国際ビジネスの不確実性をかつてないほど高めています。
  2. 貿易面では、資源価格の高騰と急激な円安の同時進行が輸入コストを上昇させ、国内企業収益の悪化や消費意欲の低下を招いています。また、半導体などの供給制約とサプライチェーンの混乱が輸出の拡大を阻害し、幅広い産業分野の新規投資意欲を減退させています。日本企業には、混乱の長期化も見据えたビジネス戦略の見直しが求められます。
  3. 地政学的リスクの増大に伴い、各国で経済安全保障関連政策の導入が加速しています。一方、輸出管理の強化や投資の事前審査の導入は、手続きやリスク管理の面で、企業に新たな負担を強いるものです。人権尊重や脱炭素化などの領域に関わる新たな法規制、顧客からの要請に対しても適切な対応が必要です。
  4. 本報告書は、混乱を極める世界経済の実態および見通しを、貿易、直接投資、通商政策などの側面から分析するとともに、日本企業に対し、混乱下でも持続的に成長を遂げるための企業戦略構築のあり方を提案することを狙いとしています。

添付資料:2022年版「ジェトロ世界貿易投資報告」

ジェトロ国際経済課
(担当:伊藤(国際経済課長)、古川、朝倉、森、藪)
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