遠赤青汁株式会社

当社は愛媛の自社農場で有機栽培したケールを、遠赤外線を利用した独自の特許製法により加工し、全国の有名百貨店向けに販売しています。「百貨店で買う青汁」としてブランドが定着し、その取り組みを愛媛県に評価いただき、松山空港の国際線開通に向けての実績作りのために海外百貨店での販売を開始しました。香港大丸ではイベント販売4日目に38万円を売り上げ、バイヤーから「売り場にふさわしい高価な商品」として3カ月に1度の渡航販売の要望をいただき、継続的に販売をしてきました。その後、香港に加え、伊勢丹や高島屋の進出するシンガポール、ベトナム、台湾、米国などにも輸出先を広げていきました。輸出実績はそれなりにあったものの、2020年度に新輸出大国コンソーシアムに採択された後は、ハンズオン支援の専門家に各国の市場動向や法規制など、相談するたびに的確なアドバイスをいただき、ドイツやクウェートなどへ販路を広げることができました。

EU/アメリカと相互認証もある農林水産省の定めた有機JAS認証を当社は取得していますが、香港と異なり台湾は当初、相互認証の対象外となっており、パッケージの変更など、特別なコスト負担も発生しました。また代理店の倉庫の温度管理事情から、商品が変色しないよう発送時の梱包を発泡スチロールに変更するなどの対策も必要でした。賞味期限も1年では商売にならない地域があり、保存試験データを検証して2年に延長するなどの対応も行いました。その一方で、「遠赤青汁V1DX」「遠赤青汁V1SUPERGOLDEX」の輸入許可を取得したベトナムでは、国家全体で有機栽培に取り組む動きが見られており、耕作放棄地の開墾から有機堆肥のみで土づくりをして農地再生を行って作られた当社商品は高く評価されています。海外展開で世界の消費者のニーズを知り、日本の消費者ニーズとの違いを感じられることで、世界に通用するオンリーワンの商品を開発するヒントを得られます。