株式会社外山刃物

当社は創業以来160年の間、日本の道具、文化とともに歩んできた園芸ばさみなどの「ものづくり」に心血を注いできました。庭のはさみ、花ばさみ、盆栽ばさみといった道具も時代のニーズに合わせて進化します。さまざまな園芸文化がある海外で、こうした日本の道具がどのように捉えられ、必要とされるのか、「海外のお客様の率直な反応や声も反映しながら当社製品の新たな進化につなげたい」、「使う人の使いやすさや心地よさをさらに追求したい」という思いで海外展開に踏み出しました。最初は、身近な同業他社の先輩に相談し、その後自社で行動に移せない部分についてはジェトロ新潟、にいがた産業創造機構、燕三条地場産業振興センターなどに相談して情報を集め、海外展示会出展などを通じて少しずつ欧州での輸出実績ができてきました。その後、すべてにおいて先を行く未開拓市場の米国での反応や市場性に関心があり、新輸出大国コンソーシアムのハンズオン支援に申し込みました。

海外展開では国・地域ごとに異なる要素を把握して進める必要性を感じており、当社に合う貿易実務体制を模索しています。ハンズオン支援の専門家（パートナー）からは、米国市場の価値観、商流といった特性や、評価されるウェブサイトの構造や製品写真の見せ方、さらにはオンラインを活用したマーケティング手法など市場調査における重要な点を学びました。また当社製品のテストマーケティングのためにパートナーの知人の米国人園芸家にサンプルを使用してもらい貴重な生のコメントを得ることができ、大変参考になりました。現地の園芸店訪問時には米国で販売されている植物や樹木、スタッフが使用している園芸ばさみなどを、多数の写真とともにご紹介いただいたほか、商談で重要となるプレゼン資料の作成にも全面的なサポートをいただきました。アドバイスに基づき、当社ウェブサイトの画像もしっかり作りこんで視覚的に訴求できるよう工夫を凝らしているところです。