ジェトロ、調査レポート「米国ペット市場への参入のヒント」公開

(米国、日本)

ニューヨーク発

2024年05月10日

ジェトロは、米国のペット市場の動向と最新トレンドについてまとめた調査レポート「米国ペット市場と参入へのヒント」を公開した。

米国のペット市場は、新型コロナウイルス禍で急拡大したペット飼育人口が落ち着きつつあるものの、成長を続けている。ブルームバーグ・インテリジェンスの推計によると、米国のペット市場の規模は、2022年の1,286億ドルから2030年には1,956億ドルと、8年間で52.1%成長する見通しだ。この背景には、ペットの「ヒューマニゼーション」トレンド(注)に起因して、フードからペット用品に至るあらゆる領域で、人間と同等水準の製品・サービスを提供するための高付加価値化が進んでいることがある。

同レポートではまず、米国のペット市場の規模を製品・サービス、ペットの種類、小売りの販売チャネルごとに分析する。ペット用品の販売チャネルでは、価格競争力や利便性の面で優位性のあるEコマースの比率が高まっている。

また、米国での成功企業の事例を経営戦略やマーケティングの観点から考察し、それらの事例から見えてくる米国のペット市場の中長期的なトレンドを解説する。ペットの健康増進のほか、精神状態の安定や知育なども含む「ウェルネス」志向が強まっており、これらを包括的に促す製品・サービスの導入やテクノロジーを活用した市場革新が進んでいる。

さらには、販路(店舗、オンラインを含む)や、米国の代表的なペット業界の展示会情報、関連規制についても記載する。成長市場かつ競争が激しい米国のペット市場への参入検討に際しては、戦略立案やターゲット顧客選定、販路選定などの十分な事前調査が必要だ。加えて、動物の健康に関わる規制もあることから、これらをよく確認し、順守することが求められる。

(注)ペットを家族の一員として人間と同じように待遇し、クオリティーや価格のより高い商品を購入する傾向のこと。

(堀田基、本田美奈子)

(米国、日本)

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