日本とインドの知財当局、人工知能に関するワークショップ開催

日本の特許庁とインド特許意匠商標総局は4月9日、人工知能（AI）に関するワークショップをインドの首都ニューデリーで開催した。本ワークショップは、2023年7月に特許庁長官とインド特許意匠商標総局長官の間で署名が交わされた行動計画（アクションプラン）に基づくもの。

ワークショップでは、特許庁とインド特許意匠商標総局の特許審査官に加え、ジェトロ、日系企業、インド企業、米国系企業の担当者が登壇。企業や法律事務所の知的財産関係者などを含め、約100人が参加した。

日系企業やインド企業が、AIの研究開発に関する取り組みやAIの利用に関する将来的な展望について紹介したほか、両国の特許審査官が、AI分野の特許出願動向や特許出願に関する審査実務、同分野における知的財産保護政策に関する講演をした。講演後には、米国系企業からの登壇者をモデレーターとして、日印両国の特許審査官によるパネルディスカッションのほか、参加者も交えたAI分野の特許審査に関する意見交換が行われた。

参加者からは、「産業界と特許庁の取り組みの両方を関連させて理解することができて有益なワークショップだった」「今後も注目技術分野について焦点を当てた同様のイベントが開催されることを望む」との声があった。

（ジェニカ・カルラ、渡部博樹）