ネタニヤフ首相、人質全員を故郷に戻すとあらためて表明

(イスラエル、パレスチナ、米国)

テルアビブ発

2024年05月14日

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は5月13日、エルサレムで開催された独立記念日の式典にビデオメッセージ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを寄せた。ネタニヤフ首相は「今年の独立記念日は、例年の独立記念日とは違う。戦争はまだ続いている。それは、あの恐ろしい大虐殺の暗黒の日に強要されたものだ」とハマスを非難した。その上で、ハマスに捕らわれている人質について「生者も死者も含め、われわれは全員を故郷に連れ戻す」とあらためて表明し、戦傷病者や戦没者の家族からの「ハマスが根絶されるまで立ち止まってはならない」との声に対し、ネタニヤフ首相は「私は約束する。それが、われわれがやることだ」と述べた。

イスラエルとハマスとの間で戦闘休止や人質の解放に向けた交渉を巡り、ハマスは5月6日に休戦案を受け入れると発表したことで、イスラエルは翌7日に交渉団をエジプトの首都カイロに派遣したが(2024年5月7日記事参照)、「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(5月9日)によると、交渉団は9日にカイロを離れたとしており、交渉に進展がなかったとみられる。

イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区南部のラファでの作戦継続決定を受けて、米国のジョー・バイデン大統領は8日のCNNとのインタビューで、イスラエルがラファに侵攻する場合、武器を提供しないと言明したが(2024年5月10日記事参照)、ネタニヤフ首相は9日に声明を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、「もしわれわれが単独で戦う必要があれば、そうするだろう」と述べている。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(中溝丘)

(イスラエル、パレスチナ、米国)

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