ジェトロ、調査レポート「米国の化粧品関連市場動向をふまえたプロモーション及び販路拡大へのヒント」公表

(米国、日本)

ニューヨーク発

2024年05月10日

ジェトロはこのほど、「米国ビューティー・パーソナルケア製品市場動向をふまえたプロモーション及び販路拡大のヒント」を公表した。

米国のビューティー・パーソナルケア製品市場は、新型コロナウイルス禍で消費者の外出の機会が減少した影響を受け、2020年、2021年は低調だったが、その後はスキンケアやコスメティクスなどあらゆるカテゴリーで成長が予想されている。米国の調査会社スタティスタ・マーケット・インサイトの調べによると、ビューティー・パーソナルケア製品市場の売上高は2024年に100億2,700万ドル、2028年には110億2,800万ドルとなることが予想されており、年平均成長率は2024年から2028年の間に2.4%の成長を見込んでいる。

同レポートでは、米国ビューティー・パーソナルケア製品市場規模をセグメント別、販売チャネル別に分析しており、そこから電子商取引(EC)での購入やソーシャルメディア経由での購入の比率が高まっていることが特徴として分かった。

また、海外美容ブランドの成功事例についても、マーケティング戦略などの成功要因ごとに分析・考察している。さらに、「クリーンビューティー製品の需要増加」、ユーザーの属性に合わせて個別にカスタマイズする「パーソナライズド」、ウェブやECサイト、アプリ、リアル店舗などのさまざまなチャネルを連携させ、顧客に対して一貫的にアプローチする「オムニチャネル販売戦略」「ビューティーテックの進化」といったトレンドの影響を受け、市場革新が進んでいることも特筆すべき点として挙げている。

また、レポートでは、販売チャネル(大手美容専門店チェーン、日系スーパーマーケット、オンラインプラットフォームなど)や、美容に関する米国の代表的な展示会情報、米国食品医薬品局(FDA)の規制についても記載している。

成長市場かつ競争が激しい米国市場への参入検討に際しては、戦略立案やターゲット顧客選定、販路選定などの十分な事前調査が必要で、2022年化粧品現代化規制法(MoCRA)などその他関係法令についても、よく確認し順守することが重要だ(2023年12月21日記事参照)。

(堀田基、本田美奈子)

(米国、日本)

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